競争がない世界は地獄である
この世界は、競争で成立している。
良い商品やサービスは、生き残り、消費者のニーズに対応できない商品やサービスは滅びる。
昨日まで売れっ子だった歌手が突然売れなくなる。
消費者は王様だから。
このような競争を排除しようとしたのが、社会主義、共産主義だ。
ソ連では、デパートに行っても粗悪品しか置いていない。
なぜならば、作る会社が一つだから。
「競争は悪だ。だから、傘を作る会社はこの企業だけにしよう。みんなそこから買いなさい。そうすれば失業もなくなる。」
競争がないから、努力しなくなる。
そうすると、粗悪品だけになる。
競争は、裁きである。
裁きのない世界とは、地獄である。
ソ連や中国など、店員の態度がひどい。
仕事中の私語はあたりまえ。大学の行事で遠足に行って、帰りに途中でバスを降ろされた。「勤務終了時間が来たので。ここで降りてほしい」と。残業という概念がない。
中国はとくにひどい。
ある博物館の入り口の門の両脇に一人ずつ女性が座っている。
客が間を通るのに、平気でおしゃべりをしている。
競争がないとこういう「わがままが平気で通る世界」が出現する。
北朝鮮でデノミだと。インフレが進んだので、と。
なぜインフレが起きた?紙幣を大量発行したからだ。
実力に合わない紙幣を発行すれば、インフレが起きる。
政府が借金をして首が回らなくなると紙幣を発行する。つまり、無から有を生む。しかし、貯金をしていた人は紙幣の価値が下がるので、大損だ。
しかも、インフレが進みすぎるとデノミを行う。それによって、お金を持っていた人はさらに、打撃を受ける。100分の1になったら、100万円が1万円になる。
99万を政府が奪ったことになる。
つまり、北朝鮮では、政府が神なのだ。神は何でもできる。インフレとデノミによって国民の財産を根こそぎ奪える。
社会主義とは、表面的には「競争がない、失業がない、理想国家」をうたうが、実際は、政府のわがままが極限にまで許される独裁国家なのだ。
民主党には社会主義者が多い。
教育が社会主義の教育だったから、自民党も同じようなものだ。
なぜ相続税を取って、贈与税を50%も取るのか?
国に財を集中して、それを公平に分配するのがよいという社会主義の発想だからだ。
つまり、競争を排除し、みんなが幸せになれる社会を、という理想だ。
「民間に金を残しておくと、競争によって金持ちはますます金持ちになり、貧乏人はますます貧乏人になるから」と。
しかし実際は逆だ。
「競争を排除しようとすれば地獄がやってくる」という原則はここでも適用される。
税金で強制的に奪ってそれを公平にばら撒く???
事業仕分けを見てほしい。
政府の一部の人が、金を割り振る。
その事業が社会にとってどれだけ必要かなどどうして分かるのか?
市場では、競争があるから本当に必要なものは残り、不要なものは消える。
しかし、税金を適用する世界では、その作用が働かないから、不要なものが残りやすい。そして、本当に必要なものに金がいかなくなる。
一度得たものは権益として残るから、毎年需要にかかわらずサービスが増え続ける。
予算はどんどんふくらみ、借金が増えて、最後はドカ〜ンだ。
ソ連を見たまえ。
中国は軌道修正した。
所詮、社会主義など絵に描いた餅。
人間は競争を避けられない。
なぜならば、「人間は被造物だから」。
人間は、神のもとに裁かれる存在だ。
人間が神のように裁かれない存在になろうとしても無理だ。
人間は、やったことの責任を取らなければならない。
責任を回避する試みは、最終的に破局だ。
国を健全な姿に戻したいならば、減税しかない。
そして、国の徴税権限を所得の10%未満に限定する。
それ以上取れないようにする。
競争がない世界をできるだけ少なくすること。
これ以外に解決はない。
2009年12月10日
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