バランスのとれた考え方をする政治家はいないのか?


重ね重ね残念なのは、日本において、政府のやっていることをバランスよく批判できる政治家や評論家がいないか、少ないことだ。

アメリカにおいて、ブッシュ大統領のイラク戦争を批判するマイケル・ムーアは、映画を見る限り、相対主義者でアナキストである。

国内が乱れてしまったアメリカにおいて、現在無律法主義のリベラリズムは古臭い。

「同性愛者が結婚?学校で銃乱射?小学校で性教育?もういいかげんやめてくれ!リベラリストはアメリカをめちゃくちゃにするつもりかね?!」

地域社会が教会を中心に成立していた古きよき時代をなつかしむ保守的な市民は、リベラリズムの「解放」にうんざりしているのだ。

だから、マイケル・ムーア流の相対主義リベラリズムやケリーの民主党では足りなかった。この両者が打ち上げた大輪の花火は選挙にほとんど役立たなかった。

90年代からラッシュドゥーニーやゲイリー・ノースのセオノミー(神の法)主義は、保守的市民の心を捉え、彼らの政治的参加に理論的な土台を与えた。

プロテスタントのクリスチャンを実際に政治活動に駆り立てたのは、パット・ロバートソンだ。彼はラッシュドゥーニーとゲイリー・ノースから多大な影響を受けた。

残念ながら、パット・ロバートソンが、ラッシュドゥーニーやゲイリー・ノースの教えに必ずしも忠実ではなく、イラク戦争に賛成してしまい、国の内外の人々の顰蹙を買った。

しかし、アメリカの場合、今後もクリスチャンの政治参加は続くし、ますます拡大するだろう。

無律法のリベラリズムは、道徳の必要性を自覚した人々から捨てられるだろう。

アメリカの場合、今後、クリスチャンの政治参加によって、「戦争屋か、それとも、同性愛賛成論者か?」というような二者択一をしなくてもすむようになるだろうが、日本の場合、クリスチャンの数が少ないため、利権まみれの愛国主義者か、無国籍のリベラリストかという二つに一つしか選択はないように思われる。

「え〜、これからも、高い税金取って、無駄遣いやって、国の経済めちゃくちゃにしたいの?」

ちょっと目先が利く人なら、今やっている利権中心の政治手法はもう通用しない時代が来るってことくらいわかるだろう。

これからは理念中心じゃないと絶対無理。国家の運営は。経済が成り立たないから。

冷酷なまでに合理性を追求できる政治家でなければこの国を立ち直らせることはできない。

日本には、ゴーンさんみたいな豪腕の持ち主はいないのか。。。

人気なんてどうでもいいって人。

野党は、まずその無責任な国際主義を捨てないと現実性ない。

 

 

2005年5月10日

 

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