2000年単位の大きな変革2
私が前の文章でなぜ「2000年単位の変革」と言ったかというと、我々の働きが自然法にメスを入れているからだ。
キリスト教がヨーロッパに入った際に、クリスチャンは、それまでヨーロッパにあったギリシアの自然法も反省なく受け入れてしまった。
自然法を受け入れた結果、ヨーロッパのクリスチャンは神の法を捨てた。
旧約聖書の律法は、過去の遺物として葬り去られた。
律法研究は当初からほとんど行われてこなかった。
律法研究を本格的に復活させたのは、R・J・ラッシュドゥーニーである。
霊肉二元論というギリシャ思想も入り、「この世界に属するものは汚れて不完全である」という現世否定思想も入ったこともあって、クリスチャンは古来「地上を支配する必要はない」という「彼岸信仰」が支配的であった。
しかし、ヴァン・ティルの登場により、万物は聖書啓示を前提として受け入れ、聖書啓示に従って統治されるべきである、と考えられるようになり、ラッシュドゥーニーの律法研究とともに、キリスト教界の中に、決疑論が復活した。
クリスチャンは、地上世界を統治することを真剣に考慮しはじめた。
自然法思想の究極の到達地点であるヒューマニズム、そして、その純水型であるマルクス主義による実験、つまり、ソ連と中国の革命が失敗したことが明らかになった今日、世界は、その代替思想を探している。
人間だけで成立する世界を想定したカント以降、自然法は破壊され、相対主義がはびこり、高等法は失われた。(日本の法律家の多くは、自然法主義者であると聞いたが。)
我々は聖書律法に帰るべきである。
自然法が効力を失った以上、その対抗物である聖書律法を選択する以外にはない。
我々は2000年の人類史への反省に立って、聖書律法による地上統治を主張する。
2007年5月10日
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