モーセ五書は後世の編集者による文書の寄せ集めではない


再建主義の5条件は、聖書契約の形式にしたがっている。

聖書学者の研究により、聖書契約が古代の宗主契約と類似しているのが明らかになった。

その形式とは、

1.超越と内在

2.統治の構造

3.規則

4.賞罰

5.継承

である。

この形式の契約が、古代近東において宗主国と属国の間に結ばれた。

聖書の契約もこの形式に従っていると述べたのが、ウェストミンスター神学校のメレディス・クライン教授である。

彼のTreaty of the Great King: The Covenant Structure of Deuteronomy: Studies and Commentaryはそのことを示した著書である。

以下のページの書評が非常に有益なので紹介する。

http://www.amazon.com/Treaty-Great-King-Deuteronomy-Commentary/dp/1610976983


近東において、近年発見された文書は、聖書研究にとって重要な新しい資料を提供している。

1950年代にメンデンホールとD・J・ワイズマンがその資料に基づいて、契約に関する著作を発表した。

Treaty of the Great Kingに含まれる資料の発表は、Treaty and Covenant by D. McCarthy及びthe Tyndale press ANE Treaties and the Old Testament by J.A. Thompsonのような他の重要な著作とともにその直後に行われた。

この分野の学問における主要な動機は、モーセ文書が歴史的に確実な、まとまりのある文学的ユニットであることの証拠を提供することにあった。

クラインは申命記が古代近東の契約構造ときわめて類似していることを示した。

これは、JEDPに基づいて築き上げられた様々なリベラルの仮説に対する否定であった。リベラルの仮説は、モーセ五書が、紀元前7世紀になってかなり編集が加えられていると示唆してきた。

Treaty of the Great Kingにおいて、クラインは、申命記を詳細に分析し、それが、古代近東契約のパターンに従ってイスラエルとYHWHの間に結ばれた法的文書であり、その編纂者の中心はモーセ自身であったことを強力に示した。

モーセ五書を、紀元前7世紀になって組み立てられた様々な文書の寄せ集めと見る見方がリベラルを支配してきた。

しかし、実際のところ、近東の宗主契約を研究すると、モーセ五書が非常にそれらの宗主契約と類似していることが明らかになった。

つまり、モーセ五書は、寄せ集めというよりも、契約書としてきわめてまとまりのある単一体であると判明したのである。

聖書の権威を失墜させてきたこれらのリベラルの学説は、いずれ完全に廃棄されるだろう。

そして、聖書がいかに有機的に互いに高い関連性をもって組み立てられているかが明らかになるだろう。

聖書の著者は神ご自身である。

だから、絶対的な権威がある。

 

 

2014年8月6日



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