貧血のときに食事制限する政府
内閣府は25日の経済財政諮問会議で、中長期の財政試算を示した。黒字化をめざす2020年度の国と地方の基礎的財政収支(プライマリーバランス)は8.3兆円の赤字を見込んだ。16年度の税収が円高などで落ち込んだことで想定が狂い、赤字は昨年7月の前回試算より2.8兆円膨らんだ。高い成長を想定し、19年10月の消費増税を織り込んでも財政健全化目標の実現は難しさを増している。(日経ニュースメール本日付)
プライマリーバランスにこだわる、というのは、日本に住み着いた邪悪な霊の仕業としか思えない。
プライマリーバランスとは、
税収と税外収入の合計と、過去に発行した国債などの元利払いに充てる費用を
除いた歳出の収支のこと。
「基礎的財政収支」と訳されます。
すごく簡単に説明すると(少々語弊がありますが)こんな感じです。
国の収入は税金の他に国債の発行があります。
国債はお金を借りている借金ですから純粋な収入ではありません。
そこで全収入から借金を引いた金額を出します(A)。
そして国が払う費用のうち過去の借金を返す分を除きます。
これで国が払う費用の純粋に使う分が出ます(B)。
このAとBのバランスのことをプライマリーバランスといいます。
基本的にはA=Bが望ましいですね。
必要な行政サービスが適切な税金で提供されているからです。
石油とか資源のない日本がA>Bになるのは税金が高くないと難しいです。
税金が高くて喜ぶ人は少ないでしょう。
現在日本は大幅なA<Bです。
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1042871265
つまり、借金返済を話の外において(今仮に借金をしていないという仮定のもとで)、赤字が出ないような支出(主に税金収入の範囲内での支出)をしているか、を見るための指標。
赤字が出続けていたら、それが累積赤字になり、借金返済額が膨れ上がる。
しかし、ここで政府は大きな間違いをしている。
政府の収入は税金だけではない。(いわゆる税外収入を除く)
日銀がお金を刷る権利があるわけだから、刷りたてのお金をそのまま収入にできる。
そんなことをしたらお金が増えすぎて、インフレになり、物価がべらぼうに高くなるかもしれないと心配するかもしれないが、今、日本はデフレ。
デフレ解消のためにもお金を市中に流す必要がある。
酒を造って売っている酒屋(A)と酒を造らず売るだけの酒屋(B)の違いにたとえるとわかりやすい。
Bは、酒が足りなくなったら、酒を卸元から買わないといけない。
しかし、Aは、自前の工場があって、酒が足りなければ、造って補充できる。
政府は、自分のことをBだと勘違いしている。
政府は、Aなのだ。
お金が足りなくなったら、造れるのだ。
Aは、酒が足りなくなって、ほかの酒店から借りているという。
その借りている酒の量が半端なく多くなってつぶれそうだ。
素朴な疑問:「なんで自前の工場で酒を造らず、借りたの?Aでは造れない種類の酒だったの?」
A:「違う。」
B:「じゃあ、工場で造って返しなさい。これからは足りなくなったら借りるのではなく、製造しなさい」
プライマリーバランスにこだわる政府の人々は、狂気の霊にとりつかれている。
借金する必要なんてない。
お金を刷って必要に充てなさい。
「いや、日銀は別組織だから」
「じゃあ、政府紙幣を発行すればいい」
プライマリーバランスの赤字を恐れるがあまり、増税したり、支出削減すれば、消費が減退し、ますますデフレが悪化する。
貧血で死にそうなときに、食事制限するか?
造血効果のある食べ物を食べるように勧めるのが医者だろう?
ほんとに、今の政府はやぶ。
というか、ほんとうは知っていて、日本の弱体化を狙っているのかもしれない。
なにせ、財務省には親中派が多いそうだから。
2017年1月26日
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