「倫理」と「合理性」という2本の柱


1.

ある成功した政治系ユーチューバーが「自分が成功した秘訣は〇〇という自己開発プログラムを実践したからだ」と言った。

そのプログラムは「成功するための心理や技術を潜在意識に浸透させる」ことを主眼としているという。

私は「成功する人は成功するだけの心理や技術を持っている」と考える。

同じ条件が与えられても、成功しない人は成功しないだけの何らかの欠陥のある心理や技術を備えている。

世界の富の半分以上は、キリスト教徒によって所有されている。

これは、キリスト教に成功する心理や技術があるからである。

「侵略・搾取したからだ」とか言う人は、「長期的成功は搾取では成立しない」という事実を知らない。

アメリカが大国になったのは、侵略・搾取したからか。

違う。

アメリカ人の考え方や態度がそれを可能にした。

侵略と搾取では、一時的には成功するかもしれないが、長期的には無理である。

なぜならば、神の裁きがあるから。

2.

では、キリスト教のどこに、長期的に成功する秘訣があるのか。

それは、十戒を基本法とする契約である。

人間は、契約的存在であり、神との間に契約関係が結ばれている。

これを無視して「道徳なんて関係ない。どのような手段を使ってでも覇権を取ったほうが勝つ」と考える共産主義者は、愚か者なのである。

無法者の支配は、70年くらいが限度である。

神を否定する者であっても長期的に繁栄する場合があるが、それは、その人間や集団が十戒に近い教えを信じて実行するからである。

十戒に真っ向から反対するようなことをしている人の頭上には、呪いが積み上がっている。

その呪いはいつか、滅亡という結果をもたらす。


欲がはらむと罪を生み、罪が熟すると死を生みます。(ヤコブ1・15)

罪を犯しても死が来ないなら、それは、「熟する」のを待っている段階なのである。

罪は必ず死を生む。

だから、十戒と真っ向から対立するような政策を取っている中国のような国は、滅亡が定められている。

中国は邪悪であるがゆえに#bs#必ず#be#滅亡する。

3.

成功するには、倫理面だけではなく、技術的側面がある。

いくら善良でも「バカ真面目」はダメである。

悪すぎてもいけない。愚かすぎてもいけない。自分の時が来ないのに、なぜ死のうとするのか。(伝道者の書7・17)

「悪すぎ」る人だけではなく、「愚かすぎ」る人も、失敗する。

愚か者は、「合理性」を無視する。

合理性を無視する人は、学問や技術の蓄積を無視する。

アメリカのクリスチャンは学問を重視し、各種大学を建て次世代を養成した。

日本の保守派に多いが「英語なんて勉強する必要はない」という人がいる。

学問や技術の面で、世界の主要な言語はやはり英語である。

英語を勉強せずに、繁栄することは不可能である。

日本語だけでは、重要な情報を入手することはできない。

日米戦争で、日本に大きなハンディがあったとすれば、それは「合理性を重視する姿勢に欠けていた」点である。

優秀な軍人が艦船の沈没の際に「ただ名誉のために」殉死の道を選び、船と運命をともにした。

真に国のために戦う気持ちがあれば、生き延びて戦争遂行に参加する道を選び取ったはずである。

このような非合理がまかり通る文化は、アメリカのような合理性を最重要視する文化には勝てない。

キリスト教は、人間を合理的にする。

キリスト教は、「神秘な世界」を前提とせず、「神が創造した合理的な世界」を前提とするからである。

安息日に人を癒やしたイエスに対してパリサイ人が批判すると、イエスは「安息日は人のためにあるのであって、人が安息日のためにあるのではない」と言われた。

律法が一人歩きすると、人間を抑圧する。

人のために定められた律法が、逆に人を縛るようになる。

キリスト教のもとにおいてのみ、人間ははじめて「合理性を最重要視する」思考様式を持つようになる。

4.

世俗の自己開発セミナーでは、この「倫理」と「合理性」という2本の柱を同時に獲得できない。

いくら合理的な思考を身につけていても、道徳を無視するような生活をしていれば、いずれ破滅する。

道徳的に生きようとしても、学問や技術を無視して、合理性に乏しい人は、合理的に行動する人に負ける。

 

 

2019年9月20日



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