サベリウス主義とワンネス神学について



「洛西キリスト教会は奥村拓也牧師を講壇に立たせ続けるのですか?」の記事の中に、
<歴史的サベリウス主義は、父なる神が神の唯一の人格であると述べるのに対して、今日のワンネス神学は、この神の唯一の人格はイエスである、と言います。ワンネス神学は、「聖書が父または聖霊について語った部分は、実際はイエスのことについて述べているのである。イエスは、神の他の形式(つまり、父、聖霊)で、ご自身を啓示しておられる」と説きます。ワンネス神学の信奉者の中には、この考えを『ジーザス・オンリー主義』と呼んでいます。>と書かれてありますが・・・、

(1) サベリウス主義と「父神受苦説」とが混同されておられないでしょうか?サベリウス主義というのは、「父」のみを神とするのではなく、「父、子、聖霊」が神の「位格」であることを否定し「様態」とする説だと思います。

おっしゃるとおり、サベリウス主義では、「父」のみを神とするというよりも「単一の神」のみを神とし、父・子・聖霊はその単一の神の様態であるとします。
ただ「父神受苦説」を唱えたわけではなく、当時行った議論全般において、「父なる神」が子や聖霊の起源であるとする一位一神教の異端を扱っていたことから、その流れの中で「唯一の神」を「父なる神」と表現したように記憶しています。誤解を与える表現であったと認めます。

(2)ジーザス・オンリー(ワンネス)というのは、「子=イエス」のみを神の「位格」とし、「父」と「聖霊」はその「様態」とみなすということでしょうか?「イエスは、神の他の形式(つまり、父、聖霊)」という表現がありますが、「父、聖霊」も神とみなされているのでしょうか?「形式」とは「様態」と同義ですか?

そうです。正統派では、神には3つの別々の人格があり、そのうちの子なる神(第2位格)が受肉してイエスになったとしますが、ワンネスでは「神に3つの別々の人格があるわけではなく、単一の人格を持つ唯一神が受肉してイエスとなった。この唯一神はある時は父、ある時は聖霊として自らを現す」とします。

 

 

2014年5月26日



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