ひそかに世界の経済覇権を握りつつある日本
ユーロ・パシフィック・キャピタル総裁ピーター・シフが、「ドルの次の基軸通貨は何か?」と題する論文を発表した。
http://lewrockwell.com/schiff/schiff126.html
円は、だめだという。
日本の負債が、GDP比で2倍あるからと。
これは、世界に広がる迷信の一つである。
日本の負債は、外国に対するものではなく、国内に対するものである。
しかも、銀行を救済する目的で発行された国債である。
デフレで国内に投資先がないが、国民の貯蓄がどんどん増えて、銀行側からすると、負債がどんどん蓄積する。
有効な貸し先がないため、国債を買うしかなかったのだ。
だから、国の負債とは国民の資産である。
1000兆の借金があるならば、国民は1000兆の資産があるということ。
これは、たとえて言えば、奥さんがサラ金を始めたが、借り手がいないので、旦那に頼んでカネを借りてもらうようなもの。
旦那は「もうこれ以上借りられないよ。破産直前だ」とねをあげた。
となれば、奥さんは旦那を救うために、チャラにしてもいいわけだ。
家族の中での話だから、家族にとっては痛くも痒くもない話。
奥さんにとっては痛いが、しかし、家族としては痛くない。
これと同じで、政府がデフォルトしても、銀行が「今まで助けていただいてありがとうございました」といってチャラにすればいいだけの話だ。
だから、日本としての国力はこの借金によってまったく傷ついていない。
この話が広まってから、中国がにわかに日本の国債を買い始めたが、要注意だ。
中国に負債があれば、中国に乗っ取られる可能性がある。
日本は、ひそかに世界経済を覇権を取りつつある。
「ひそかに」といったのは、欧米人は、上記の状況を理解していないからだ。
長期金利がダントツに一番安定しているのは日本である。
一番信用がある国の通貨が基軸通貨になるのは当然のことである。
2011年6月2日
ホーム ツイート