神学校の問題2 by ゲイリー・ノース
ヒューマニストのターゲット
組織に関するサタンの戦略は、常に集産主義的である。
サタンは神を真似る。神は全知であるが、サタンは全知では無い。
それゆえ、情報の収集が必要となる。サタンにとって、命令系統と、情報を提供する部下が必要である。この部下は、倫理的に完璧な情報源ではない。
サタンは全能では無いため、トップダウンの上下関係が必要であり、この関係を通じて命令を発する。
アメリカのヒューマニストたちは、 18世紀以前に明白であった「獲得すべき主要な組織は大学である」という事実に気づいた。
この組織は、アメリカのプロフェッショナルたち―特に牧師―を訓練していた。
彼らは浸透と破壊の計画を開始した。
ユニテリアンたちは、 1805年にハーバード大学を占領した。他の大学もそれに続いた。
ヒューマニストたちは、ハーバードやエール、そして最後に(1902年のウッドロー・ウィルソンによるクーデターに続いて)プリンストン大学を名門大学、すなわち、認定大学とすることによって、他のすべての大学を認定する権利を得た。
彼らは、ドイツ語圏の学界における認定システムの乗っ取りに成功したプロイセンから、大学院とPh.D.の学位をも輸入した。
それはすべて、トップダウンの作戦であった。彼らは認定されたり、認定したりすることを希望するすべての人々を選り分けた。
さらに、そのような認定が必要不可欠であることを、すべてのプロフェッショナルたちに説いて回った。
彼らが作戦のモデルとして尊重したのは常に、西洋の歴史において最も成功した官僚制を作り上げたローマ・カトリック教会であった。
その後、モデルとなったのはイエズス会であった。(カルヴァンとロヨラは、同時期にパリ大学で学んだ。)ヒューマニストたちは、1870年以前に「主要な教派を乗っ取るためには、神学校を征服しなければならない」と理解していた。
神学校は、究極のカモであり、キリスト教版のプロフェッショナル認定システムであった。著名な教会は、次の悪魔の囁きに従った。
すなわち、 「大学を卒業しなければ、神学校に入る事は出来ない」「神学校の学位がなければ任職はできない。」
神の恵みにより、このようなナンセンスを信じていたのは、教勢が振るわない長老派と監督派、そしてルター派だけであった。
(「ローマ・カトリックが認定する大学を卒業しなければ牧師になることはできない」と述べるカルヴァンやルターを想像できるだろうか。とはいえ、これは、今日の進化論者の巣窟と化した大学を卒業することを要求する神学校よりはまだマシである。)
第2次大覚醒時代(1850年代)が終わる頃までには、バプテスト派とメソジスト派は、アメリカにおいて大勢力となっていた。それは彼らが何十年にもわたって神学校教育にほとんど関心を払わなかったからである。
長老派や監督派では、教育を受けた牧師たちが任職されたが、その大半は1935年までにはリベラルになっていた。ルター派の場合、このような変化には少し時間がかかった。サタンは、神学校を通じて百年ちょっとの時間をかけて、著名な(聖職階級制の)教会を乗っ取ることに成功した。
2016年7月5日
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