神の国を妨害する者は自滅する
私は、自分が御国のために活動しなければ、生きる気力を失う。
預言者は、「語らないことが許されなかった」。
ヨナがそのよい例だ。
ニネベの破滅について警告するように命令されたが、逆らって逆の方向に逃げた。
暴風雨が起きて船が沈没しそうになり、くじを引いたところヨナに当たった。(当時、沈没しそうな嵐が起きたらくじを引いて原因となった人間を特定する習慣があったのかもしれない。)
「実は、神の命令に逆らって逆の方向に向かおうとしていたのです」と告白した。
「私を海に投げ込んでください」と船員に求めた。
ヨナを投げ込むと大なぎになった。
ヨナは大きな魚に飲み込まれ、その中で三日三晩過ごし、陸に吐き出された。
再び神の命令が下り、しぶしぶニネベに向かい、悔い改めを説いた。
ニネベの住民は悔い改め、破滅は回避された。
ヨナは、敵国であり同胞ユダヤ人を迫害するアッシリアのために警告したくなかったのだ。
人間的で偏狭な愛国心があった。
神は異邦のアッシリア人であっても滅びることを望まれない。
しかし、ヨナはユダヤ人のために滅んで欲しかった。
このように預言者は、語らないとひどい目にあう。
神の国のために選ばれた人だから、その使命を実行しなければ人生がめちゃくちゃになる。
今でも、牧師や伝道師に任命された人が四六時中世俗の仕事に携わって献身を忘れるならば同じことが起きる。
私は、語らないといてもたってもいられなくなる。
本を読んで学ぶ時代にはそういうことはなかった。
しかし、今は違う。
学んだことを伝える時期だからだ。
この時期になって別の仕事をすれば呪われるだろう。
暴風雨が吹いて、周りの人々に迷惑をかけるだろう。
だから、私は御言葉に関する使命以外のことはしたくない。
エレミヤが告白したように、語らないではいられない。
(2)
逆に言えば、牧師や伝道師などの預言的活動をする人々を妨害するならば、同じように暴風雨が吹いてひどい目にあうだろう。
牧師や伝道師の活動を妨害した人々が事故死、失明、骨折、重病、若年死、火災、集団の崩壊など、様々な事例を目撃してきた。
神の国を妨害することは、人生における最大の失敗である。
この世界の存在意義は、地上における神の国の確立であり、神がキリストにあって世界を支配するために歴史は動いているのであるから、それへの妨害は、神に真っ向から敵対することに等しい。
牧師や宣教師、伝道者は、普通の職業と違う。
会社の社長とか、政治家、団体代表などへの攻撃とは比較にならないダメージを受ける。
もちろん、その牧師や伝道師がバルトやディスペンセーショナリズムなど異端を教えている場合は別だ。
しかし、それでも牧師や伝道師として神に任命された人を襲って自分が被害を被らないわけにはいかない。
神に油注がれたということがどれだけ重大なことか。
(3)
牧師や伝道師を普通の職業の一つと思っているならば、それは、聖俗の区別という基本的な知識が欠けているからだ。
旧約聖書において、神殿の祭具を普通の飲み食いのために使ってはならなかった。
その掟を破ったベルシャツァルは、その日のうちに殺された。
ベルシャツァル王は、千人の貴人たちのために大宴会を催し、その千人の前でぶどう酒を飲んでいた。
ベルシャツァルは、ぶどう酒を飲みながら、父ネブカデネザルがエルサレムの宮から取って来た金、銀の器を持って来るように命じた。王とその貴人たち、および王の妻とそばめたちがその器で飲むためであった。
そこで、エルサレムの神の宮の本堂から取って来た金の器が運ばれて来たので、王とその貴人たち、および王の妻とそばめたちはその器で飲んだ。
…
その子であるベルシャツァル。あなたはこれらの事をすべて知っていながら、心を低くしませんでした。
それどころか、天の主に向かって高ぶり、主の宮の器をあなたの前に持って来させて、あなたも貴人たちもあなたの妻もそばめたちも、それを使ってぶどう酒を飲みました。…
それで、神の前から手の先が送られて、この文字が書かれたのです。
その書かれた文字はこうです。『メネ、メネ、テケル、ウ・パルシン。』
そのことばの解き明かしはこうです。『メネ』とは、神があなたの治世を数えて終わらせられたということです。
『テケル』とは、あなたがはかりで量られて、目方の足りないことがわかったということです。
『パルシン』とは、あなたの国が分割され、メディヤとペルシヤとに与えられるということです。」
…
その夜、カルデヤ人の王ベルシャツァルは殺され、
メディヤ人ダリヨスが、およそ六十二歳でその国を受け継いだ。(ダニエル5・31)
2013年11月9日
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