痛みの感覚を失った人間は死人である


2000年かけてこつこつと領土を拡大してきた神の国は、19世紀から20世紀にかけて、共産革命により一挙に破壊された。

ロシアは1917年以前にほとんどの農民が毎週教会に通うキリスト教国であった。

それが無神論者の牙城となり、革命を輸出するようになった。

中国や北朝鮮、ベトナム、カンボジアが、モスクワ(コミンテルン)の支配下に入った。

ロシア革命は突然起きたものではない。

その前に地ならしが行われていた。

ユーリー・ベズメノフが述べるように、「戦意はく奪」が行われていた。

「国家の大多数の人々が、全体主義から生じるいかなる危険性をも知覚できないようにし、さらには、自らに敵対する制度が非好戦的であり、ある面では望ましいものであり、どの点から見ても機能的なものであるかのように錯覚させ、現在の体制にかわり得る制度であるかのように思わせる」工作が行われていた。

これは、日教組を通じて日本でも行われてきた。

歴史の教科書を思い出してほしい。

私の教科書には「ソ連は1929年の大恐慌の影響を受けなかった。第1次世界大戦に参加しなかった」と書いてあった。

フランス革命が何か素晴らしいことであるかのように紹介されていた。

啓蒙主義が「中世の暗愚からの解放の灯」であるかのように記述されていた。

ガリレオ裁判が「キリスト教の非科学性」の証拠であるかのように記述されていた。

実際は、初期の科学者がほとんどプロテスタントであり、近代科学がキリスト教文化においてのみ発達したのに。

「キリスト教は労働を呪いととらえる」と教え込まれてきた。

実際は、資本主義がキリスト教の土台の上に築き上げられてきたのに。

サタンは、神の国を転覆させるために「戦意はく奪」工作をずっと続けてきた。

今の保守陣営もすでに深い洗脳の中にある。

クリスチャンも「戦意をはく奪」されてきた。

「ヒューマニズムの体制のどこがおかしいのか。ヒューマニストに政治をまかせてもうまくやってきたではないか。わざわざ聖書法など持ち出す必要などない」と考えている。

いやむしろ、「聖書法を持ち出す再建主義は危険だ」とすら言う。

「自然法で何が悪いのか」と。

だから、ローマ・カトリックに抵抗感がない。

今、ローマ・カトリックによるプロテスタント教会の取り込みが進んでいる。

マザーテレサなどの表看板を見て、ローマ・カトリック「が非好戦的であり、ある面では望ましいものであり、どの点から見ても機能的なものであるかのように錯覚させ、現在の体制にかわり得る制度であるかのように思わせ」られてきた。

宗教改革の精神はほぼ完全に破壊された。

サタンはいきなり物理的な攻撃をしない。

まず、教義を変え、教育を変える。

敵と仲良くするように仕向ける。

寛容が大切だと説く。

徐々に心が麻痺し、ついには同性愛すら受け入れるほどにボケる。

サタンは、最初から猛毒を与えると拒絶されるので、非常に希釈したものを与える。

しかも「甘味」を加え、包装に可愛いキャラクターを印刷する。

徐々に毒性を強めていき、依存症にする。

最初から悪魔崇拝を勧めるわけがない。

「光」として提供する。

ハリー・ポッターやハロウィン、メタルを通じて、悪魔崇拝に徐々に慣らさせる。

ある講義で、ユーリー・ベズメノフは、この「戦意はく奪」のために用いる期間は15年から20年だという。

https://www.youtube.com/watch?v=lr_jiil7gt0

それは「一世代を教育するのにかかる年数」だと。

敵を敵として認識しない世代を作り出すのにそれくらいかかると。

今の政治家や文化人が中国に対して精神的に無防備なのは、戦後世代に対する工作の結果である。

鳥越は「中国が攻めてくるなんて、妄想です」と言った。

痛みの感覚を失った人間は死人である。

なぜならば、危険物に対する警戒心がなくなるからである。

ヒューマニズムや自然法、ローマ・カトリックに対する警戒心がなくなっている今のプロテスタントのクリスチャンは、ほぼ死にかけている。

 

 

2016年7月29日



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