ビリー・グラハムの正体(全)


11.ビリー・グラハム:シオニストの宣伝マン

すでに述べたように、議定書の17条2項には次のような記述がある。すなわち、シオニストの戦略は、 「『ゴイム』の牧師の信用を失墜させることであり、それにより彼らの地上における使命を破壊すること」である。274 シオニストたちは、それがプロテスタントであれカトリックであれ、すべての聖職者たちを、『ゴイムの司祭』の一部であると考えている。

議定書第17条に記されているように、シオニストの目的はキリスト教の徹底的破壊である。名目的なキリスト教の破壊は、ユダヤ教の教義を教会に導入することによって実行されている。イエスが「パリサイ人とサドカイ人のパン種に注意せよ」(マタイ16・6)で言われたのは、まさにこのことなのである。キリスト教の教義が破壊された教会は、もはやキリスト教ではない。議定書第17条においてシオニストが述べたように、キリスト教の破壊の目標はほとんど達成されている。その結果、名目的なキリスト教の教会は、すでにユダヤ教のシナゴーグの付属物となってしまった

名目的なキリスト教の共同体において、シオニストからこの変革を委ねられたもっとも有名なエージェントの一人は、ビリー・グラハムである。ビリー・グラハムは、イエス・キリストの福音をユダヤ人に説教することに全く意味を見出さなかった多くのシオニスト説教者のひとりである。


ビリー・グラハム福音同盟の記者会見の様子を報じた『シャーロット・オブザーバー』紙によると、ビリー・グラハムは、ユダヤ人にキリストを伝えようとしている南部バプテストを非難しているという。グラハムは、ユダヤ人に「棄教を勧めること」に強く反対していると述べた。ビリー・グラハムの非聖書的な教えによると、もしあなたがユダヤ人であるならば、たとえイエス・キリストを否定したとしても、あなたはすでにキリストの御体の一部である。276

エリック・ジュエルが報じたところによれば、グラハムは、イエス・キリストへの信仰を重視しない米国教会協議会及び世界教会協議会の支援者である。277

キャシー・バーンズが明かしたように、ビリー・グラハムは、何十年にもわたって、シオニストの政治的計画を推進するために、シオニストの傀儡として活動してきた。278 ビリー・グラハムは、どこでこのようなシオニストの見解を抱くようになったのであろうか。グラハムはラリー・キングに次のように述べた。「ニューヨークにおいて彼らは私をユダヤ教教師協議会に連れて行き、…ラビ・タンネンバウムと対談するように導いた。タンネンバウムは、私に助言を与え、私は霊的・精神的、あらゆる面で彼をいつも頼りにしていた。」279

ラビ・マーク・タンネンバウムは、ルシス・トラスト(前ルシファー・パブリッシング社)を後援する人々のリーダーである。280 ルシス・トラストは、「世界統一宗教」を確立するために設立された組織である。281 ルシス・トラストは、危険なニューエージ教の一つであり、その中心はルシファー崇拝である。ルシス・トラストはもともとルシファー・トラストという名前で1923年、ロンドンにて設立されたが、組織の実体を隠すために後にルシス・トラストに改称した。282

ビリー・グラハムは、自分のマスターたちに奉仕している。グラハムは、「大宣伝の直接的な結果として生まれたメディアの申し子」との悪名を得た。マスメディア界の大立者ウィリアム・ランドルフ・ハーストは、グラハムの1949年のロサンゼルス・テント・クルセードの開催中に、自社の新聞の編集者に電報を打ち、「グラハムを大々的に宣伝せよ」と命じた。5日も経たないうちに、グラハムは全米に紹介された。283

大々的なメディア報道により、グラハムはすぐに全国的な有名人になった。一年もたたずに、トルーマン大統領と会見した。もちろん傍らには主要メディアがいて、ホワイトハウスの芝生の上でひざまずいているグラハムの姿を写真に収めた。トルーマン大統領はグラハムを「偽物」と呼んだ。284 どっちもどっちだが。1954年、タイムの出版人ヘンリー・ルースは、グラハムをTIME誌の表紙に選出した。ヘンリー・ルースは悪魔的結社スカル・アンド・ボーンズのメンバーである。

ウィリアム・ランドルフ・ハーストが全国的なメディアの大立者になったきっかけが、1895年にアナコンダ銅を7百5千万ドルでロスチャイルドに売却したことであったという点は注目に値する。285 そのお金によって、ハーストは、最初のニューヨークの新聞『ニューヨーク・ジャーナル』を手に入れた。286 「ハースト・ニュース・コーポレーション」は、今日シオニストに支配されている。2008年「ハースト・コーポレーション」は、記者に対して、反シオニズムのウェブサイトRense.comへのアクセスを禁止することさえした。Renseは次のように伝えた。「この粗野で恥知らずなファシストの検閲から、この企業がシオニストによって支配され、人々の意志や利益のために働いていないということがわかる。」287 公平なニュース報道を任務とする企業が、記者を、対立する見解について無知な状態に置くために積極的な処置を講じたことに驚きを禁じ得ない。とくにシオニズム問題が最大の懸念となっている今、なおさら憂慮に値する。

テクス・マーズによれば、ズビグニュー・ブレジンスキーは「新世界秩序専制体制は、政治や経済だけでは達成できない」と明らかにした。大衆をコントロールするには、宗教を利用しなければならないと、シオニズムの大君たちは考えている。

ロックフェラーのエージェントにしてジミー・カーター大統領の前国家安全保障顧問であったビグニュー・ブレジンスキーは、ビルダーバーグ会議、外交問題評議会、三極委員会その他のグループのエリートたちに個人的に配った自著Out of Controlの中で、「新世界秩序は、政治と経済だけでは実現不可能である」と言明した。すべての民族と国家に対する地球規模の鉄壁な支配体制を真に確立するために、ブレジンスキーは「エリートたちは、宗教的な要素をも利用しなければならない」と述べた。288

ブレジンスキーは、新世界秩序として、どのような形態の政府を思い描いているのだろうか。彼とその黒幕が計画しているのは、世界の共産主義的警察国家化である。ブレジンスキーは、Between Two Ages: Americas Role in the Technetronic Era(2つの時代の間に:情報化時代におけるアメリカの役割)という著書を1970年に著した。この本の中で「マルクス主義は、人間の普遍的なビジョンの発展過程における、さらに活力と創造性に富んだ段階を表している」と共産主義の長所を賞揚し 289、マルクス主義を「信仰に対する理性の勝利」と呼んだ。290 さらに、マルクス共産主義が「同時代の現実をもっとも的確に洞察している」291 とも評した。

ビリー・グラハムやその仲間は、大衆をコントロールする支配エリートの需要を満たしている。グラハムをはじめとするほとんどすべてのテレビ伝道師は、有力なシオニスト勢力から金銭的なサポートを受けている。マーズは次のように述べる。

(スカル・アンド・ボーンズの長老にしてタイム・ライフ帝国のトップでもある)裕福なイルミナティの指導者ヘンリー・ルースと、ウィリアム・ランドルフ・ハースト(ハースト新聞社)が、大宣伝によって福音伝道者ビリー・グラハムを「スター」に祭り上げたことはよく知られている。

マルタ騎士団の有力者J・ピーター・グレース(W・R・グレース・アンド・カンパニー・ケミカルズ)とテッド・ターナー(CNN)は、パット・ロバートソンのクリスチャン・ブロードキャスティング・ネットワークを背後で動かす黒幕である。他のイルミナティが、クラウチ家とそのトリニティ・ブロードキャスティング・ネットワークの設立を支援した。
ロックフェラー家とファイアーストーン及び他の資産の後継者たちは、アルコホーリクス・アノニマスに出資した。カナダ出身の正統派ユダヤ教徒の億万長者、及び、インドネシア出身の堕落しているが途方もなく裕福なリアディ家は、テレビ伝道者モリス・セルロのテレビ放送とジム・アンド・タミー・フェイ・ベイカーのPTLネットワークのいずれにも出資した。ロックフェラー家は、さらに、背教的なイエス・セミナーの学者たちと、異端的な世界教会評議会に数百万ドルを融資した。

バチカンの秘密結社は、カリスマ運動を推進するために活動した。人気のあるカリスマティックな「カンザスシティの予言者」の一人、リック・ジョイナーは、神秘主義を奉じる邪悪なバチカンの結社であるマルタ騎士団にも入会した。他方、CIAのエージェントである文鮮明は、ティム・アンド・ベヴ・ラヘイ(「レフト・ビハインド」)、クリスタル・カテドラルの可能性思考のグル ロバート・シュラー博士とクリスチャン・ポップ・シンガーのパット・ブーンといった好みの福音主義キリスト教のカモたちに数百万ドルをばら撒いた。

シュラーは、共産主義者の操り人形にして油井経営者であった彼のイルミナティ仲間 故アーマンド・ハマー(オクシデンタル・オイル社)から大金を受け取った。他方、ジェームズ・ドブソンの「フォーカス・オン・ザ・ファミリー」は、数年前、コロラドにある豪華な新施設に引っ越した。費用は、奇妙なことに公表されていないローマ・カトリックの財団が負担した。292

ビリー ・ グラハムは、これまで一緒に陰謀を実行してきたシオニストたちがどれほど精神的に堕落しており、その野心がいかに極悪非道であるかを知っている。1972 年に、グラハムとリチャード ・ ニクソン大統領の間で交わされた、ユダヤ人が築いたメディア界における牙城に関する会話の録音テープがある。グラハムはその会話がプライベートなものであると考えていた。彼はこう語った。「この牙城は打ち破らなければなりません。そうしないと、アメリカはダメになってしまいます。」293 『セントピーターズバーグ ・ タイムズ』が報じたこの会話に関するレポートは次のとおりである。

そして、ニクソンは「公には口にできない」テーマを切り出した。すなわち、ハリウッドとメディアにおけるユダヤ人の影響である。彼は、政治保守主義者NBCのヒット番組『ローワンとマーティンのラーフ・イン』のエグゼクティブ・プロデューサー政治的保守主義者ポール・キースの次の言葉を引用した。すなわち、「12人の作家のうち、11人はユダヤ人である」と。

グラハムは「本当ですか」と言った。ニクソンはそれに促されてこう述べた。「ライフ、ニューズウィーク、ニューヨーク ・ タイムズ、ロサンゼルス ・ タイムズなどは『完全にユダヤ人によって支配されている』」と。さらに、ネットワークのテレビ・アンカー、ハワード・K・スミス、デビッド・ブリンクリー、ウォルター・クロンカイトは「ユダヤ人のフロント・マンではないかもしれない」が、作家は「95%がユダヤ人だ」と述べた。

* * *

[グラハムは]後に「メディアにおいてユダヤ人の『強力な連合』がニクソンに対峙している」とのニクソンの発言に同意した。グラハムはさらに「彼らは、ポルノを出版している」と付言した。

* * *

[グラハムは、次のように述べた。]すべてのユダヤ人というわけではなく、ユダヤ人の多くは、私の偉大な友人である。彼らは私の周りに群がり、とてもフレンドリーである。というのも、彼らは、私が親イスラエルであるということを知っているからである。彼らは、自分たちがこの国に対して行っていることについて私が本当はどのように感じているか知らない。そして、私は、彼らを扱う力もなく、方法も知らない」。294

ヒュー・ドハティによると、このテープによって「8年前に、ニクソンの首席補佐官H・R・ハルデマンが1994年の回顧録でグラハムの発言を暴露した後に、グラハムが述べた『そのようなことを言ったことはない』とのコメントは嘘である」ということが証明された。グラハムは、自分が嘘をついたことはばれないだろうと考えていた。というのも、ハルデマンは、回想録が出版される前に亡くなり、もはやその主張を立証することができなくなったからである。グラハムは、自分の会話がテープに録音されていたことを知らなかったのだ。

そのテープによって、ニクソンの補佐官の一人がグラハムの発言について述べたことが正しかったということが確認された。この説教家はそれを、1991年に「ニクソン大統領との会話を含め、私はユダヤ人について公的な場でも私的な場でも否定的なコメントをしたことはない」と言って、完全に否定したのだ。歴代の大統領の友人であり、霊的なカウンセラーであったこの伝道師は、昨日、この発言を撤回し、自らの名への永続的なダメージを回避しようとした。ある声明の中で、グラハムは、そのコメントを否定し、それによって生じる影響について謝罪した。295

公の場では、言葉においても行いにおいてもイスラエルとユダヤ人を熱心に支持していたビリー・グラハムが、なぜプライベートの場ではこのようなことを語るのだろうか。テクス・マーズは「公の場で自らのシオニストのマスターに対して微笑んだり、応援したりする人々は、実際のところ、プライベートの場では苛立ちや冷笑を示している」と述べた。296 マーズは、ユダヤ人の権力についてニクソンとグラハムが表明した懸念を次のように解説する。

彼らはどちらも、自分たちのユダヤ人ボスから公の場で侮辱されることが多かった。脅されたビリー・グラハムは、何度もメディアの前で「『神の選民』であるユダヤ人は、イエス・キリストを主及び救い主として受け入れる必要がない」と言わなければならなかった。グラハムはかつて、独善的かつ優秀なイスラエルの首相ゴルダ・メイアに対して、テルアビブやハイファ、エルサレムにおいて「ビリー・グラハム・クルセード」を行わないことを保証した。グラハムはメイアに対して「われわれは、すでに神の祝福をうけている人々を改宗させるわけにはいかない」と言った。

ニクソンも、ユダヤ人には、自分を殺す力があることを知っていたので、金持ちのユダヤ人を軽視せず、イスラエルの指導者の不興を買わないように常に注意を払っていた。大統領として、ニクソンは、イスラエル国に対して対外支援金や軍隊を派遣した。297

自分のユダヤ人君主に対し、グラハムは嫌々ながらではあったが、服従の姿勢を保っていた。グラハムは、ユダヤ人を改宗させることを拒否しただけではなく、イエス・キリストの救いを求めて自らのもとにやってきたユダヤ人をシナゴーグに送り返すことすらした。1957年9月21日付の『サンフランシスコ・ニュース』誌によるインタビューの中で、グラハムは「私たちの集会において決心をした人はみな、プロテスタント、カトリックまたはユダヤ教の地元の聖職者にゆだねる」と言った。298


(エドワード・ヘンドリー『血塗られたシオン』、Kindle版161-168ページの翻訳)

 

 

2016年1月13日



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