シオニズムの起源はキリスト教だ、とする意見がみられるが、キリスト教の側の議論と、今のユダヤ教徒が支配するシオニズムの議論とはまったく異なる。

キリスト教側での「パレスチナ回帰運動」は、ローマ11章の「ユダヤ人の信仰回復預言」―つまり、「ユダヤ人がイエスをメシアを信じるようになる」とのパウロの預言―をパレスチナという土地への回帰と結びつけたいわゆるメシアニック・ジュー運動であった。

http://www.millnm.net/millnm/jew.html

これに対して、現在のシオニズムは、「イエスと別のメシアによる世界支配を待望する」運動であり、反キリストである。

本質が、まったく違う。

一般的な日本人はキリスト教について知識がないため、「キリスト教こそがシオニズムの起源」と言われると「そうか」と思ってしまうが、内容をよく見れば、まったく別物と理解されると思う。

2016年2月28日