浄土真宗とキリスト教


浄土真宗がキリスト教と類似していることは知られている。

それは、親鸞が京都西本願寺に保管されている「世尊布施論」を読んだからと言われている。

この「世尊布施論」は、景教(キリスト教ネストリウス派)の経典なのである。


京都、西本願寺には、親鸞上人も学んだという景教の、『世尊布施論』があります。現在は公開はしていませんが、宝物として保管されています。親鸞上人も、景教の書物を読んでいたのです。この『世尊』とはシャカではなく、イエスのことです。
これは中国で、七世紀に景教徒によって漢語に訳された景教の経典です。それが日本にも持ち込まれていました。内容は、イエスの「山上の垂訓」(マタイの福音書五〜七章)等に関するものです。その冒頭の部分を少し現代語訳してみましょう。

「世尊(宇宙の主、イエス)はこう言われた。人に施しをするのであれば、施しをする前に、まず神にそれを捧げ、それからそれを人に捧げなさい。あなたの左手がする施しを、右手に知らせないようにしなさい。あなたの礼拝が、人に見せるためであったり、人に聞かせるためであったりしないように気をつけなさい。…・・
あなたに罪を犯している人がいるなら、その罪をあなたが赦すなら、聖なる方も、あなたの罪を赦して下さいます。…・・あなたの宝を地上にたくわえるのはやめなさい。殺人や強盗に略奪されたり、きず物になったりしてしまいます。あなたの宝は天国にたくわえなさい。そこではこわされることも、失われることもありません。…」

『世尊布施論』はその後、アダムの創造と堕落、イエスの降誕、生涯、教え、さらに基督教的救い等についても述べていきます。こうした『世尊布施論』を、親鸞が何時間もかけて学んだということは、興味深いことです。
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1335835403

さらに、「終戦直後、進駐軍が、日本全国の宗教調査(銃を突きつけての)その結果、東本願寺には、なんと漢訳「馬太傳」(新約聖書マタイ伝)が宝物として存在する」らしい。
http://ameblo.jp/taizo-bokushi/entry-10002106593.html

こう見てくると、日本には、空海だけではなく、親鸞を通じてもキリスト教の教えが入っていることがわかる。

日本人がもともと契約の民であったとすると、神道だけではなく、仏教としても信仰の残滓が日本には残っていたということではないだろうか。

不思議なことだが、京都綾部を本拠地とする御名を唱える教派の創始者は若狭湾の地区の出身で名字が西村。若狭湾地区に近い吉崎御坊跡は、浄土真宗中興の祖である蓮如上人が比叡山を追われて以後、北陸での布教の中心拠点に選んだ場所である。

浄土教には称名念仏の教えがあり、神の御名を唱えるキリスト教の復活と何らかのつながりがあるのではないだろうか。



その2

 

 

2014年5月2日



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