浄土真宗とキリスト教
浄土真宗がキリスト教と類似していることは知られている。
それは、親鸞が京都西本願寺に保管されている「世尊布施論」を読んだからと言われている。
この「世尊布施論」は、景教(キリスト教ネストリウス派)の経典なのである。
京都、西本願寺には、親鸞上人も学んだという景教の、『世尊布施論』があります。現在は公開はしていませんが、宝物として保管されています。親鸞上人も、景教の書物を読んでいたのです。この『世尊』とはシャカではなく、イエスのことです。
これは中国で、七世紀に景教徒によって漢語に訳された景教の経典です。それが日本にも持ち込まれていました。内容は、イエスの「山上の垂訓」(マタイの福音書五〜七章)等に関するものです。その冒頭の部分を少し現代語訳してみましょう。
「世尊(宇宙の主、イエス)はこう言われた。人に施しをするのであれば、施しをする前に、まず神にそれを捧げ、それからそれを人に捧げなさい。あなたの左手がする施しを、右手に知らせないようにしなさい。あなたの礼拝が、人に見せるためであったり、人に聞かせるためであったりしないように気をつけなさい。…・・
あなたに罪を犯している人がいるなら、その罪をあなたが赦すなら、聖なる方も、あなたの罪を赦して下さいます。…・・あなたの宝を地上にたくわえるのはやめなさい。殺人や強盗に略奪されたり、きず物になったりしてしまいます。あなたの宝は天国にたくわえなさい。そこではこわされることも、失われることもありません。…」
2014年5月2日
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