アルミニウス主義とイエズス会3
イエズス会と予定論
アルミニウス自身だけではなく、英国人背教者ホールドを批判しても埒があかないのであれば、追加として、イエズス会士であることを公然と認める人物にも証言させよう。ローズ大司教の論文審査の際に、その中に、大司教自身の手で「1628年3月、今後の議会に関する、ブリュクセルのレクターに宛てたイエズス会士の手紙」と裏書きされた手紙が見つかった。ブリュッセルに住んでいたイエズス会の上司に宛てられたこの手紙の目的は、イングランドにおける民間及び教会関係の出来事に関する説明であった。以下はその抜粋である。
"レクター神父殿、突然の予期せぬ議会の召喚に驚くあまり、あなたの情熱的な魂が冷めてしまうことのないように願うものであります。今、私たちの弓には、多くの弦が用意されています。私たちは、プロテスタント信者たちが異端から清めれることを願いつつ、あの妙薬「アルミニウス主義」を仕掛けてきました。この教えは、しかるべき時に盛んになり、実を結ぶことでしょう。ピューリタンたち[の影響]を効果的に予防するために、アルミニウス主義者たちはすでに(バッキンガムの)デュークの耳を塞ぎました。デュークの部屋には、誰が出入りしているかを確認するために、私たちの宗教の信者たちを立たせてあります。この点に関しては、どんなに注意と警戒を強めても、強すぎるということがありません。今、大小あらゆる道具や手段が私たちの目標に向かって共働している様子を見て、私は喜びで一杯です。しかし、主な構造に話を戻すならば、「私たちの基礎はアルミニウス主義なのです」。アルミニウス主義が[教会の]敷地に現れるときに、アルミニウス主義者と陰謀家たちは変化を生み出し、私たちは、議論を通じてこの変化を促進し、実行に移します。」9
2018年5月12日
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