邪悪な人、邪悪な民族だから殺してよいのか?
>旧約聖書では「蛇の子孫」、カインの子孫を殺すことは正義とされている。
どこにもそんなことは書いていません。
「わたしは、おまえと女との間に、また、おまえの子孫と女の子孫との間に、敵意を置く。彼は、おまえの頭を踏み砕き、おまえは、彼のかかとにかみつく。」
これは、神の民とサタンの民の間に敵意が置かれており、神の民が最終的に勝利することを示した預言です。
ここで「踏み砕く」とあるのは、物理的に殺害することではありません。
聖書のいかなる箇所においても、人をその行いと無関係に殺害してよいと記した箇所はありません。どんなに悪人であっても、行為に及ばない限りは処刑されません。
また、悪い民族がいるからといって、その民族を抹殺してよいなどという教えもありません。
カナン人だけは例外ですが、それは、神ご自身がその行いがあまりにも邪悪であるために、イスラエルを用いて処刑されたのであって、「邪悪な民族なら殺してよい」というような教えに普遍化されていません。
新約時代において、邪悪な人々に対する対処法も同じであり、あくまでも実際の行為に対して裁判所において処罰が決定されるのであって、生存権そのものを脅かしてもよいなどと記した箇所はありません。
2017年1月20日
ホーム