兵士個人の犯罪と国家の犯罪を区別すべきだ
日本の保守運動の中には、日本軍や兵士が性奴隷を使ったことは一度もないかのような言説が見られるが、説得力はない。
なぜならば、多くの証言があるし、また、戦場における兵士の行動に完璧を求めることができないからだ。
これは、一般社会と同様に、軍隊の中にも犯罪者がいるからである。
オランダ人慰安婦の場合、明らかに強制性はあった。
「日本軍を聖人君子の軍隊」と描こうとする保守運動は不毛である。
「日本人は、罪を隠そうとしている」と思われてもしかたがない。
問題は、政府がそれを禁止していたかである。
すでに掲示したように、昭和13年第10号 陸支密第745号」という通達において軍は誘拐の類を禁止していた。
政府や軍が戦場における性奴隷を禁止していたのであれば、違反した軍人は犯罪者であり、日本国そのものは正常な国家だということになる。
それは、政府が泥棒を法律で禁止しているが、中には万引きや強盗をする人間もいて、警察が彼らを逮捕して、裁判所で処罰が決定し、行政が刑罰を執行するという今日の日本と同じである。
個別の人間の逸脱と国の犯罪とは区別すべきだ。
どの国もそうであるように、個別の人間に完璧を求めることができないので、われわれは個別の犯罪者のために日本国を責めることはできない。
だから、韓国による従軍慰安婦の主張の問題点は、韓国政府が「日本は国単位で性奴隷を認めていた」と主張する点である。
朝日新聞がそれを裏付けるような記事を発表したが、それは、先日、朝日が捏造報道を認めたことによって否定された。
韓国に根拠はない。
日本は、この点を強く主張して、日本の正当性をアピールすべきだ。そして、保守運動は、この点に問題を集約すべきだ。
個人としての兵士が性犯罪を犯していないというような主張では、敵に付け入るすきを与える。
アメリカの原爆投下は、国家による犯罪である。これこそ問題にすべきだ。
日本人が反撃しないと、戦前のように嘘捏造によって国際的に悪い立場に立たされるだろう。
戦前と同じように、日本の滅亡を願っている売国奴がいて、内部から敵に有利な捏造情報を流す朝日のような奴がいるので、われわれは注意すべである。
2014年11月21日
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