この世でもっともパワフルな運動は「諸国民の弟子化」である2


大宣教命令は、この世でもっともパワフルである。

それは、世界の歴史を根底から変えてきた。

ベイラー大学社会科学部教授ロドニー・スターク教授は、エッセイHow Christianity (and Capitalism) Led to Scienceにおいて、キリスト教が科学に及ぼした影響について述べている。


理性が尊重され、他の要素に対して勝利を得る過程は、西洋の文明と諸制度にしか見られないユニークな状況であった。これらの勝利の中でも最も重要な勝利は、キリスト教において実現した。他の宗教は神秘と直感を強調したが、キリスト教だけは、宗教的真理を得るための主要な方法は理性と論理であると考えた。

・・・

ごく初期のころから、教父たちは、「理性こそ神からの最高の賜物であり、聖書と啓示をよりよく理解するための手段である」と教えた。その結果、他の主要な宗教が過去志向であったのに対して、キリスト教は未来志向になった。・・・キリスト教の教理は、理性によって照らされる度合いが増えるにつれて、進歩の名のもとにつねに修正を加えることができるものとされた。スコラ学者の活動と、教会が建てた中世の大学の教育を通じて、理性信仰は、西洋文明に深く浸透し、科学的探求と民主主義の理論と実践に拍車をかけた。

20世紀半ばにダーウィン進化論を大衆に広めるのに大きく貢献した人類学者で歴史学者のローレン・アイズリーは、近代科学がキリスト教から生まれたことを最もよく理解していた人々の一人であり、次のように語った。

「実験的手法は、人間の予想をはるかに越える成功を収めたが、その手法を生み出した信念は、キリスト教の神の性質から何がしかの恩恵を受けている。信仰とはほとんど無縁であると言われている科学が、『宇宙は合理的に解釈できる』とする信仰に由来し、今日の科学がこの前提によって支えられているということは、確かに、歴史の奇妙なパラドクスの一つである。」(Loren Eisely, Darwin's Century (Garden City, New York: Doubleday Anchor, [1958] 1961), p. 62. cited by Gary North 'Dominion Covenant'(Dominion Press), p.125)

日本の科学史の権威である渡辺正雄東大名誉教授が、朝日新聞5月2日夕刊に「日本の科学受容に問題--総合的な観点に欠ける」という題で、次のように述べた。

「科学とは、西洋の思想・文化、具体的にはキリスト教的世界観が生み出したものです.この世界を神の被造物と見て、自然を神のみわざを読み取ることができる「第二の聖書」と信じ、深求を積み重ねることで科学が誕生し、発展してきた。自然に没入し、自然と一つになろうとする日本の伝統からは、そもそも近代科学は生まれなかったのです」

「その日本は明治以降、西洋からの科学の導入にあたり、技術や実用面だけを重視し、科学が生んだ精神や文化への理解をなおざりにした。切り花的に輸入しただけで、科学と人間、伝統文化との関係に対する歴史的・総合的観点が欠けていた」

それは、最近の茨城県東海村の臨界事故などにも通じるという.「総合的観点の欠如により、本来人間のための道具であり、人類共通の福利を増進させるはずの科学技術が、人間より優先される本末転倒が今も続いているんです」

キリスト教の中でもとくにカルヴァン主義が西洋文明に与えた影響は強大であった。

ジェフリー・ジーグラー師はこの点について次のように主張する。

カルヴァン主義思想が西洋文明に対して与えた影響はまさに驚異的なものでした。

経済において、カルヴァン主義は封建主義の崩壊を促し、様々な形態の「自由企業」や自由放任経済を生み出しました。

政治において、カルヴァン主義は、生命・自由・財産を保護することを主要な使命とする政府と、政治的・社会的理論を生み出しました。これは、オランダやスイスの歴史をかいま見れば明らかです。

すなわち、カルヴァン主義が支配した地域においては、政府の権限は制限され、抑圧的体制は排除されました。このような国家観によって、人々は安全という計り知れない恵みを享受しました。・・・

この統治形態は、後に、イギリスに登場し、アメリカにおいてさらに完成された形で実現しました。

このような条件のもとに、かつて封建社会における一つの生産要素、または、国家の僕でしかなかった家族は、自由に神に従い、神の契約を守ることができるようになりました。家族は、労働にいそしみ、生産的な生活を送り、神から与えられた支配の契約を自由に守ることができるようになったのです。

http://www.millnm.net/millnm/calv.html

現在、近代化と呼ばれるものの基礎を築いたのは、カルヴァン主義である。

人々はカルヴァン主義によって闇から光へと導かれてきた。

学校教育を通じて、この手柄は「啓蒙主義者(イルミナティ)」に奪い取られているが。

学校では「ガリレオ裁判のように、キリスト教は科学を抑圧した。カルヴァンはジュネーブで独裁体制を築いた」などというウソが教えられている。

実際には、世界に多大な利益を与えてきたのは「諸国民の弟子化」という神ご自身が進めておられる最強の運動である。

 

 

2018年10月25日



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