自説を持つ前に


若い人たちにお願い。

自説を持つ前に、ちゃんと勉強してください。

どの道にも、スタンダードというものがあります。

たとえば、昔、私の受験時代には、英単語と言えば森一郎の『試験に出る英単語』がスタンダードでした。

あれを読んで覚えれば受験に有利だと考えられていた。そして、やはり評判通り、こういうスタンダードと呼ばれる本はだいたい優れています。

聖書信仰なら、ヴァン・ティルのDefense of the Faithはスタンダードです。

再建主義ならR・J・ラッシュドゥーニーのInstitute of the Biblical Lawとグレッグ・バーンセンのTheonomy in Christian Ethics、デイビッド・チルトンのThe Days of Vengeance。

このようなスタンダードも読まないうちに自分の考えを固めてしまうのは極めて危険です。

フルプレテリズムやフェデラル・ヴィジョンのような異端にはまったら、永遠の命を失います。

私は神学校卒業後、インターネットで発表する前の20年間、ひたすら読書し、考えを練りに練った。

予備校や企業研修で教えて得たお金を、書籍の購入と読書につぎ込んだ。

まだ学ぶ段階にある状態で、自分の考えを固めて、それを公表し、引くに引けない状況を作ってしまうことを避けた。

若いうちは、語学をやって、英語を勉強すべきです。

英語が読めないと、教職者としてお話にならない。日本語で良書がないからです。

ワールド・スタンダードを知るには、英語の知識が不可欠。

あと、思想史を勉強すべき。

釈義の基礎もできてない人が講壇に立つべきではないので、カルヴァン派のちゃんとした神学校で釈義学の講座を受けてください。

独学で飛行機を操縦できないのと同じで、自説を持つまでには、誰かの指導を受ける必要があります。

 

 

2018年4月25日



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