ティトゥスは、ネロの再来であり、蘇った悪魔である2


また私は見た。海から一匹の獣が上って来た。これには十本の角と七つの頭とがあった。その角には十の冠があり、その頭には神をけがす名があった。
私の見たその獣は、ひょうに似ており、足は熊の足のようで、口は獅子の口のようであった。竜はこの獣に、自分の力と位と大きな権威とを与えた。
その頭のうちの一つは打ち殺されたかと思われたが、その致命的な傷も直ってしまった。そこで、全地は驚いて、その獣に従い、
そして、竜を拝んだ。獣に権威を与えたのが竜だからである。また彼らは獣をも拝んで、「だれがこの獣に比べられよう。だれがこれと戦うことができよう」と言った。
この獣は、傲慢なことを言い、けがしごとを言う口を与えられ、四十二か月間活動する権威を与えられた。
そこで、彼はその口を開いて、神に対するけがしごとを言い始めた。すなわち、神の御名と、その幕屋、すなわち、天に住む者たちをののしった。
彼はまた聖徒たちに戦いをいどんで打ち勝つことが許され、また、あらゆる部族、民族、国語、国民を支配する権威を与えられた。
地に住む者で、ほふられた小羊のいのちの書に、世の初めからその名の書きしるされていない者はみな、彼を拝むようになる。(黙示録13・1-8)

ティトゥスはネロの再来である。

「その頭のうちの一つは打ち殺されたかと思われたが、その致命的な傷も直ってしまった。」

ネロは7つの頭の一つであり、自刃した。

しかし、「その致命的な傷も直」り、復活した。

どのようにして?

ティトゥスとして。

このことは、黙示録とダニエルの両方を比較すると明らかになる。

「この獣は、傲慢なことを言い、けがしごとを言う口を与えられ、四十二か月間活動する権威を与えられた。」(黙示録)

彼は、いと高き方に逆らうことばを吐き、いと高き方の聖徒たちを滅ぼし尽くそうとする。彼は時と法則を変えようとし、聖徒たちは、ひと時とふた時と半時の間、彼の手にゆだねられる。
しかし、さばきが行なわれ、彼の主権は奪われて、彼は永久に絶やされ、滅ぼされる。(ダニエル)

すでに以前の文書で明らかにしたように、ダニエルのこの箇所は、ティトゥスを指している。

その六十二週の後、油そそがれた者は断たれ、彼には何も残らない。やがて来たるべき君主の民が町と聖所を破壊する。その終わりには洪水が起こり、その終わりまで戦いが続いて、荒廃が定められている。
彼は一週の間、多くの者と堅い契約を結び、半週の間、いけにえとささげ物とをやめさせる。荒らす忌むべき者が翼に現われる。ついに、定められた絶滅が、荒らす者の上にふりかかる。」(ダニエル9・26-27)

この「来たるべき君主」は神殿を破壊する。もちろん、神殿を破壊したのはティトゥスである。

「半週の間、いけにえとささげ物とをやめさせる」は、「聖徒たちは、ひと時とふた時と半時の間、彼の手にゆだねられる」と対応している。

黙示録のこの箇所とダニエル書の比較によって、このティトゥスこそが黙示録の「獣」であると明らかになる。

(1)

傲慢なことを言い、けがしごとを言う口(黙示録)

彼は、いと高き方に逆らうことばを吐き(ダニエル)

(2)

四十二か月間活動する権威を与えられた(黙示録)

聖徒たちは、ひと時とふた時と半時の間、彼の手にゆだねられる(ダニエル)

「ひと時とふた時と半時」は、1+2+0.5=3.5年である。

3.5年=12 x 3.5=42ヶ月。

(3)

すると、獣は捕らえられた。・・・そして、・・・硫黄の燃えている火の池に、生きたままで投げ込まれた。(黙示録)

しかし、さばきが行なわれ、彼の主権は奪われて、彼は永久に絶やされ、滅ぼされる。(ダニエル)

ティトゥスは、「昔いたが、今はいません。しかし、やがて底知れぬ所から上って来」る「蘇ったネロ」である。

ここから、黙示録は、霊的な観点から「ネロを獣として見ている」ということがわかる。

歴史的にティトゥスがやったことも、ネロが「ティトゥスの体を借りて」やったと理解できる。

このように考えれば、プレテリズムにおける疑問点の一つであるネロとティトゥスの関係が明らかになる。

 

 

2020年9月17日



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