尾崎秀実の敗戦革命計画
コミンテルンのスパイ尾崎秀実は、日本を日中戦争に引きずり込み、さらには、対米戦争にまで至らしめることによって、革命を遂行しようとしていた。
「革命へのプログラム
対米英戦争は遂に開始された。軍部と政府は一切の組織と機関を総動員して、聖戦完遂、世界新秩序への戦争を飽く迄戦ひ抜けと叫び続け、ジャーナリズムは又、最大限の表現を用ひて戦争への昂奮をあほり続けた。だが然し、その裏面に何があったか、この問題は既に屢々述べて来たが、筆者は敗戦への筋書を更に明らかにする為に、もう一度尾崎秀實の前掲『改造』十一月所載の論文と、彼の手記によって、この戦争の表と裏を検討してみよう。
先づ彼が、今次の大戦は「世界史的転換期の戦ひ」だといったのは、世界資本主義体制から世界共産主義社会への転換の為の戦ひだといふ意味である。だから彼は「この戦争は世界旧秩序即ち米英資本主義体制に逆戻りする可能性はない」と言ふのであり「戦争はやがて軍事的段階から社会、経済的段階に移行する」といふのは、敗戦、内乱、資本主義の自己崩壊から、共産主義革命へ、そして社会主義経済体制建設闘争に移行するという意味であり、「支那問題は、世界戦争の最終的解決の日までかたつき得ない性質のものだ」といふのは、この日華事変そのものがこのプログラムのもとに進められて来たものであり、従って武力戦争の段階が、社会、経済革命の段階に入り、アジア共産主義革命が具体的に日程にのぼるまではそのままだといふことである。そして彼がこの戦争は「世界最終戦」だといったのは、この戦争で世界の資本主義制度が総決算となり、レーニンの言った如く、資本主義そのものがなくなるから、従って戦争も、この戦争が最終の戦争となると言ふ意味である。」(『大東亜戦争とスターリンの謀略:戦争と共産主義』(自由選書・平成18年出版)三田村武夫著)
http://www.millnm.net/qanda4/daitouasensoutosutarinnobouryaku.pdf
2019年1月25日
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