教会のシオニスト化3 by エドワード・ヘンドリー
デイヴ・マクファーソンは、著書The Incredible Cover-Upにおいて、患難前携挙説[つまりディスペンセーショナリズムのプレ・ミレのこと]の教義が、マーガレット・マクドナルドに由来すると述べている。
それによると、エドワード・アーヴィングの教会の代表者とジョン・ネルソン・ダービーが、マクドナルドのカリスマ的リバイバル集会に参加した。この集会において、マーガレット・マクドナルドは、ある幻を見、預言をした。この預言こそが、患難前携挙説の土台となったと言われる。
ダービーは、プリマス・ブレズレン派のメンバーであった。
ウィリアム・キンボールのRapture, a Question of Timingによると、マクドナルドが幻を見た後、しばらくしてアーヴィングもダービーもこの新しい教義「患難前携挙説」の熱心な信者になった。
これは、ダービーの患難前携挙説のアイデアがマクドナルドに由来することを暗示している。
…
1827年にダービーは、はじめて患難前携挙説を説いた。この年は、ラクンザの著書のアーヴィングによる翻訳本が出版された年でもあった。このことから、ダービーはその教理をラクンザから学んだとも考えられる。
とにかく、一般には、この教理の大衆化に貢献した最大の功労者は、ダービーであると考えられている。事実、初期に、この教えはダービー主義と呼ばれていた。
ダービーは、神学的にラクンザやアーヴィングと関係していた。さらに、ローマ・カトリックがダービーに対して継続的に影響を与えていたことを示す証拠がある。
1871年、ダービーは英訳聖書を出版した。ダービーの翻訳は、カトリック教会が使用している間違いの多いアレキサンドリア写本に基づいている。
ダービーの翻訳のいたるところに、サタンの仕掛けが見える。ダービーは、マタイ23・14、使徒8・37を省いた。ルカ2・33において、ダービーはヨセフをイエスの父と呼んでいる。イエスは神の御子であるにもかかわらず。…
ダービーは、1862年から1877年にかけて、7度アメリカを旅行している。その旅行を通じて、預言的解釈の方法を広めた。
サイラス・インガーソン・スコフィールドは、ダービーの教義を完全に受け入れた。スコフィールドは、ダービーの教えをジェームズ・H・ブルックス博士から学んだ。博士は、セントルイス市のコンプトン・アヴェニュー長老教会を牧会し、ダービーの信奉者であった。
スコフィールドは、その有名なスコフィールド・レファレンス・バイブルの解説の中で、ダービーのディスペンセーショナリズムを説いた。スコフィールド・レファレンス・バイブルは、1909年に出版され、300万部以上売り上げた。当時、聖書に解説の注を加えることは一般的ではなく、「注もコメントも入れない」ことをモットーとする聖書協会の方針に反していた。
スコフィールドの聖書翻訳は、世界シオニスト指導者たちから融資と支援を受けていた。彼らは、アメリカのキリスト教会をパレスチナにユダヤ人の故郷を作る計画の妨害者とみなしていた。
これらのシオニストたちは、教会に侵入し、その教義を変える計画を実行し始めた。この目的を達成するために使用した2つのツールは、サイラス・I・スコフィールドと、世界的に有名な老舗の出版社オックスフォード大学出版であった。
親シオニストのサブカルチャーによってキリストの福音を変え、教会を堕落させることが計画されていた。
「スコフィールドの役割は、親シオニスト的な注を欄外に書き込むことによってキング・ジェームズ訳聖書を書き換えることにあった。」
(C.E. Carlson, The Zionist Created Scofield “bible,” http://christianparty.net/scofield.htm (website address current as of August 9, 2003).)
1909年、オックスフォード大学出版は、スコフィールド・レファレンス・バイブルの販促のために多額の広告費を計上し、使用した。
スコフィールド・レファレンス・バイブルは、新しいアイドルとしての現代イスラエル国の周りにサブカルチャーを作るための口上であった。
新イスラエル国はまだ存在していなかったが、十分な資金を持つシオニストたちは、すでにその設計図を図板の上に載せていた。
「原著者であり著書名の由来となった人物の没後、スコフィールド・レファレンス・バイブルは、何度か改訂された。1967年版には、親シオニストの注が大量に追加され、スコフィールドによるもっとも重要な注が、シオニストの目的の速やかな達成にとって障害であるという理由で原版から削除された。しかし、この版のタイトルは、The New Scofield Reference Bible, Holy Bible, Editor C.I. Scofieldのままである。」
この反アラブ的、シオニスト「キリスト教」サブカルチャー的神学を通じて、イスラエル国及びその土着のパレスチナ人たちへの野蛮な抑圧に対する、「クリスチャン」の側からの揺るぎなき支援が培われてきた。
2015年5月6日
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