銀行の信用創造のシステムの不道徳性
銀行の信用創造という特権は恐ろしい。
端末に数字を書き込むだけでお金が無から生まれる。
これは、いわば偽札作りである。
偽札作りが合法化されているのが、今の世界の制度である。
だから、銀行家に勝てる者は世界に誰もいない。
たとえば、われわれ普通の市民に偽札を作る権利が与えられるとする。
あるコンビニには偽札を作ってそれを人に貸す権限が与えられているとする。
客が来て、お金を借りたいと申し出る。
コンビニは客に、適当に古新聞紙を切ってお札の形にしてハンコを押したものを渡して、月5%の利息を取る契約を結ぶ。
すると、コンビニの利益は、純粋にその金額の5%である。
なぜならば、偽札を作るのにほとんどお金はかからないから。古新聞を切ってハンコを押す手間だけである。
1000万円貸したならば、その5%、つまり50万円が毎月入ってくる。
もしその客が金を借りてとんずらしたらどうだろうか。
被害はない。なぜならば、貸したのは偽札だから。
適当に新聞紙を切ってお札の形にしてハンコを押したものでしかないから。
このシステムでは、とんずらした客も、コンビニ側も、どちらも損はない。
客は、古新聞にハンコを押したものがお金であるということを政府に認められているから、それで物やサービスを買うことができる。
コンビニ側は、古新聞を失っても害はないし、また作ればいい。
つまり、犯罪者の天国なのである。
銀行の信用創造のシステムがいかに不道徳で、破壊的かご理解いただいただろうか。
2012年11月11日
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