寛大で、人を幸福にする文化を築いた日本が最後に勝利する


著作権の主張は、私有財産を重視する意味において重要である。

しかし、これが行き過ぎるとろくなことがない。

たとえば、聖書翻訳。

そもそも翻訳聖書の権利を主張していいのか。

もちろん、翻訳に多大なエネルギーとお金が必要なのはわかる。

しかし、聖書そのものは神のものである。

私は、自分の著作をフリーにしている。

なぜならば、自分のアイデアは神から与えられたものであって、自分の固有のものではないから。

イエスは、弟子たちに「あなたがたはただで受けたのだから、ただで与えなさい」と言われた。

われわれが考えたこと、知ったこと、全部、神のたまものである。

神のプレゼントで与えられたものであるから、所有権はない。

ただし、伝道者といえども生活していかなければならないので、お金が必要である。

だから、伝道者に対して、「ただで与えなさい」とわれわれは言えない。

しかし、伝道者の側は、普通のアーティストなどのように個人の所有権を厳しく主張するべきではない。

それから、あまりにも所有権を主張しすぎると、伝わるものも伝わらなくなる。

制限を設けると、情報が伝わる人が限られる。

よいものが広まらない。

われわれは、神の国の拡大のために召されているので、どんどん情報が伝わるほうがいい。

所有権を過剰に主張すると、それと逆のことが起きる。

日本のお笑いは世界的に人気になってきた。

当然である。レベルが高いからである。

私はガキの使いのダウンタウンだけではなく、スタッフは、今の世界で最高のセンスを持っていると思うが、もしユーチューブがなく、あまりにも厳しい著作権を主張していたら、日本国内で止まっていたと思う。

お笑い芸人を全面的に肯定するわけではないが、お笑いは、人間の知的活動として最高のものである。

人を怒らせることは簡単だが、笑わせることはきわめて難しい。

笑いが起きる「つぼ」を見つけられる人は天才である。

だから、日本のお笑いの文化は、日本文化全体がきわめてレベルが高いことを示している。

笑いが与える影響力は、強力である。

強大な兵器を見せつけられて影響を受ける人は、ごくわずかである。

心の中では相手を尊敬していない。

アメリカがどんなに力をつけ、世界の軍隊がよってたかっても勝てないほどの軍事力を持っていても、それだけではアメリカの影響力はじり貧になる。

アメリカが20世紀において影響力を持っていたのは、「相手に好かれた」からである。

映画や音楽、芸術などで優れたものを持っていたからである。

シオニスト・ネオコンのようなバカが、勘違いして、軍事力によって世界を制圧するなど妄想を抱き、イラクを侵略した。

かえって人々の心はアメリカから離れた。

そして、今日本に向いている。

中国もバカだから、軍事力で影響を行使しようとしている。

人間は、脅されても変わらない。

人間に影響を与え、真のヘゲモニーを確立したいなら、「笑わせる」こと、「感銘を与える」ことである。

他人を幸せにする者だけが、真の支配者になれる。

だから、福音伝道が武力で広まる可能性はゼロである。

寛大で、人を幸福にする文化を築いた日本が最後に勝利すると考える。

 

 

2014年12月4日



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