神は高いリターンを求めておられる


イエスは多くのことを、彼らにたとえで話して聞かされた。「種を蒔く人が種蒔きに出かけた。
蒔いているとき、道ばたに落ちた種があった。すると鳥が来て食べてしまった。
また、別の種が土の薄い岩地に落ちた。土が深くなかったので、すぐに芽を出した。
しかし、日が上ると、焼けて、根がないために枯れてしまった。
また、別の種はいばらの中に落ちたが、いばらが伸びて、ふさいでしまった。
別の種は良い地に落ちて、あるものは百倍、あるものは六十倍、あるものは三十倍の実を結んだ。(マタイ13・3-8)

お金は使うためにある。

貯め込んで使わないと、よどんで腐る。

もちろん、緊急事態に備えるために貯めることは間違いではない。

しかし、生活に十分な余裕があるならば、それ以外のお金を投資に使うべきである。

投資といっても、株式や不動産ばかりではない。

神の国の発展のために、教会を建てるとか、神学校を作るとか、有益な書籍を出版するとか、いろいろある。

子供に高い教育を与えるのも投資である。

神は、リターンを求めておられる。

なぜならば、われわれは投資家として生まれてくるからである。

「あるものは百倍、あるものは六十倍、あるものは三十倍の実を結んだ」

人生が終わると、精算が行われる。

さて、彼が王位を受けて帰って来たとき、金を与えておいたしもべたちがどんな商売をしたかを知ろうと思い、彼らを呼び出すように言いつけた。(ルカ19・15)

神は「あなたは、わたしのためにどれだけの利益を得たのか」と問われる。

リターンがない人には、多くを与え給わない。

さて、最初の者が現われて言った。『ご主人さま。あなたの一ミナで、十ミナをもうけました。』
主人は彼に言った。『よくやった。良いしもべだ。あなたはほんの小さな事にも忠実だったから、十の町を支配する者になりなさい。』
二番目の者が来て言った。『ご主人さま。あなたの一ミナで、五ミナをもうけました。』
主人はこの者にも言った。『あなたも五つの町を治めなさい。』(ルカ19・16-19)

最悪なのは、投資をしなかった人である。

もうひとりが来て言った。『ご主人さま。さあ、ここにあなたの一ミナがございます。私はふろしきに包んでしまっておきました。
あなたは計算の細かい、きびしい方ですから、恐ろしゅうございました。あなたはお預けにならなかったものをも取り立て、お蒔きにならなかったものをも刈り取る方ですから。』
主人はそのしもべに言った。『悪いしもべだ。私はあなたのことばによって、あなたをさばこう。あなたは、私が預けなかったものを取り立て、蒔かなかったものを刈り取るきびしい人間だと知っていた、というのか。
だったら、なぜ私の金を銀行に預けておかなかったのか。そうすれば私は帰って来たときに、それを利息といっしょに受け取れたはずだ。』
そして、そばに立っていた者たちに言った。『その一ミナを彼から取り上げて、十ミナ持っている人にやりなさい。』(ルカ19・20-24)

「わたしは、損失は出していません。あなたから預かったものをそっくりお返しします」では言い訳にならない。

1000万円預かったら、1000万円に必ずプラスアルファをつけて返さなければならない。

世界中の投資家は、できるだけ利益が上がるように、常にリターンがより大きい投資先を探している。

われわれも同じように、できるだけリターンが大きい投資先を探し、行動しなければならない。

「リターンなんてどうでもいい」という人は、「悪いしもべだ」と言われる。

私は、今もし高校生ならば、できるだけ社会的にネームバリューがある大学を目指す。

なぜならば、どこの大学を出たかは、一生ついて回るからだ。

経歴は武器である。

今は東大神話は崩壊しつつあるが、それでも、経歴に「東大卒」とあれば、世の中の人の見る目は変わる。

それだけ自分の発言の影響力は大きくなる。

社会に出たときに、スタートラインが違うのである。

私が入った会社では、入社式で名前を呼び出される順番は、東大→京大→国立大→早慶→他大学であった。

いくら偏差値が高くても早慶は国立よりも低く見られていた。

もちろん、入社後の成績の順番はこれと同じではない。

結局、実力がものを言う。

東大卒の窓際族をたくさん見てきた。

社会で評価されるのは、学歴よりも「金を稼ぐ力」である。

これが世の中の実態である。

私は、5カ国語ができ、20年の翻訳歴があるが、翻訳の仕事でもらえる報酬は、時給500〜600円程度である。

本を読む時間がほしかったので、この報酬に甘んじてきたが、同じ自宅でできる仕事であれば、プログラマーのほうがはるかによい。

月額70万の求人がたくさんある。

プログラミング言語の習得は、一般の言語のそれと比べてはるかに容易に見える。

英語で飯を食えるレベルに上げるのは、大変である。

今でも毎日単語を覚えるために四苦八苦している。

これから長い人生が待っている若い人には「時間を自由に使えて、なおかつ報酬がよい仕事」は何か、よく調べてほしい。

会社員になるのも一つの道だが、拘束時間が長すぎる。

組織で働くことを自分の使命と感じているなら別だが、私のように自由な研究を望むなら、お勧めできない。

要は、「どうやったら費用対効果に優れた道を選択できるか」だ。

「どうやったら神の国のために百倍の実を結べるか」だ。

神は高いリターンを求めておられる。

 

 

2018年5月27日



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