正統的なキリスト教に帰るならば、世界は変わるのである


ディスペンセーション主義は、霊肉二元論である。

地上のことはノンクリスチャンに任せて、クリスチャンは再臨を待てと教える。

「地を従えよ」という命令を完全に無視する。

「政治や経済はノンクリスチャンの仕事である。クリスチャンが政治に関わったり、金儲けし出すと誘惑に陥る」と。

なぜディスペンセーション主義は霊肉二元論になったのか。

グノーシス主義者であるイエズス会が作った教えだからである。

グノーシス主義とは「霊は堕落せず、肉だけが堕落した」というような教えである。


グノーシス派は「肉体は本質的に悪であり、人間は生まれた時から全的堕落を受け継いでいる」と教える。さらに、「生まれた時から罪を犯している。それはもっぱら、人間は堕落した肉体を持っているからである」と信じる。グノーシス派によれば、霊は善であるが、死によって解放されるまで、邪悪な肉体の牢獄に閉じ込められているという。
http://lhim.org/blog/2014/02/06/three-arguments-against-total-depravity/

堕落の影響を肉体にのみとどめ、霊は堕落していないと。

聖書は、堕落は人間存在の全体に及んでいると教えている。

いや、被造世界全体が堕落したと。

律法において、犠牲の血は、祭壇や契約の箱にまで振りかけられた。

これは、「イエス・キリストの血は万物を贖う必要がある」ということを示している。

グノーシス主義は「肉体という環境が悪い」とするので環境決定論である。

解決は、肉体からの乖離である。

できるだけ、地上的なものから離れるべきだと。

ローマ・カトリックなどが瞑想や、司祭の独身主義、菜食主義を採用したのは、根底にグノーシス主義の霊肉二元論があるからである。

ローマ・カトリックに接近したプロテスタントのクリスチャンが、酒・タバコなどの嗜好品や肉食の忌避、瞑想、デボーション、様々な禁欲主義に陥っているのは、グノーシス主義の考え方に影響されたからである。

ラッシュドゥーニーの再建主義がアメリカのプロテスタントのクリスチャンに影響を与えた結果、福音派が徐々に政治に関心を持ち、今では積極的に関与している。

トランプ大統領の誕生の背景に、再建主義の活動があった。

ルーサス・ジョン・ラッシュドゥーニー牧師(1916 -2001年)は、キリスト教ファンダメンタリズムの信仰的政治思想(theopolitical vision)に大きな影響を与えた、いわゆる「キリスト教再建主義」(または「統治神学」)の父である。これは、国家政策会議のような政治的な組織やネットワーク、さらに、現在ホワイトハウスのチーフストラテジストであり、黙示録的な地政学を支持しているスティーブ・バノンをはじめとするこれらの支持者の思想に原動力を与える教えである。
http://lhim.org/blog/2014/02/06/three-arguments-against-total-depravity/
https://ameblo.jp/millnm/entry-12397513264.html

「キリスト教再建主義は、スティーブ・バノンの思想に原動力を与える教え」なのである。

バノンは、トランプに大きな影響力を持っている。

ということは、トランプは再建主義の影響を受けているということ。

再建主義の運動がなければ、今でもクリスチャンは「彼岸主義」つまり「天国オンリー主義」であり、教会に閉じこもって世界を変えようとしなかっただろう。

トランプの働きにより、中国の体制がぐらついている。

グノーシス主義から離れ、正統的なキリスト教に帰るならば、世界は変わるのである。

 

 

2019年7月5日



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