ダニエル7章について
ダニエル7章13節にこうあります。
私がまた、夜の幻を見ていると、見よ、人の子のような方が天の雲に乗って来られ、年を経た方のもとに進み、その前に導かれた。
この聖句はマタイ24章30節と酷似した内容であり、旧約時代の終わりを預言していると理解して良いでしょうか。
そうです。
次に22節。
しかし、それは年を経た方が来られるまでのことであって、いと高き方の聖徒たちのために、さばきが行なわれ、聖徒たちが国を受け継ぐ時が来た。
「さばき」とあるので最後の審判と世の終わりの預言、そして「聖徒たちが国を受け継ぐ時が来た」とあるので、万物の回復の預言と解釈してよいでしょうか。
「さばき」は、紀元70年の審判を指します。19節に「第四の獣」とあり、これはローマ帝国です。
「聖徒たちが国を受け継ぐ時が来た」というのは、クリスチャンが神の国を受け継いで、世界を統治する者となった、ということを意味します。
紀元70年にイエス・キリストが再臨され、神殿崩壊とイスラエルの滅亡により、背教のユダヤ人に対する裁きが行われたと同時に、そのイスラエルを滅ぼしたローマ帝国に対する裁きも実行されました。ティトゥスの死です。
そして、それ以降の世界は、ローマ帝国は存続しますが、霊的(法的・契約的)な意味で、世界の主権は彼らから奪われ、イエス・キリストに与えられました。
現在も、アメリカが世界を支配しているように見えますが、実質的に支配者であるのは、イエス・キリストであり、イエス・キリストの体である教会(つまり、クリスチャン)です。
この支配は徐々に広がっていく性質のもので、霊的な変化は、徐々に実際的な変化となって現れます。
その後、キリスト教は、迫害していたローマを逆に乗っ取り、ローマ帝国の国教になりました。ローマ帝国からヨーロッパ諸国が生まれ、キリスト教はヨーロッパに広まり、実際的な支配は拡大して行きました。
現在は、一時的に悪魔側の勝利が続いていますが、それは、神が人間に悪魔の支配の本当の姿を見せて、御国を求めさせるためです。
人間だけでやっていくと宣言した共産主義によってどれだけの地獄が生まれたか。そして、その共産主義の黒幕であったタルムードユダヤ人の世界支配が広まるにつれて、人々の生活がいかに悲惨になっていくかをわれわれは目の前で見ています。
そうすると、15節以下は現在進行中の新約の時代について書かれていると理解されますが、いかがでしょうか。
この7章は、紀元1世紀のイエス・キリストの来臨(紀元27年からの初臨と紀元70年の再臨)によって、4つの世界帝国、つまり、サタンの支配の手段が滅びて、イエス・キリストに世界を支配する権力が与えられたことの預言です。
15節以下の第4の獣に関する預言は、「紀元1世紀においてローマ帝国に対するイエス・キリストの勝利と、それに続いて、全世界がイエス・キリストの支配下に入った」という意味で、現在進行中の預言でもあります。
2020年1月3日
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