イエス・キリストを王とする世界体制が始まる
今やっている翻訳を通じて、ソ連時代を思い出した。
ソ連は、同盟国にはできるだけの支援をする。
自国民を差し置いても支援する。
その根拠とは、「ヒューマニズム」である。
人々の善意で、世界を回すことができるという信念である。
これは、インマヌエル・カントが作った「人間だけで成立する完結した世界」の基礎である。
神を排除し、人間の知識と知恵と良心でなんでもやっていこうというシステム。
1945年8月から9月にかけてソ連軍が満州の町を解放する。
人々は大歓迎する。「日本のくびきから解放してくれてスターリン総統ありがとう!」と横断幕を掲げる。
ソ連軍司令部が日本人に向けて出した声明には、「みなさんは、日本の軍閥に騙されたのです。ソ連に逆らい、侵略をそそのかしたのです」と煽った。
しかし、大陸進出を進めたのは、コミンテルンである。
日中戦争を決定したのは、コミンテルンのスパイ尾崎秀実を顧問とする近衛文麿である。
つまり、スターリンは、日本に悪役、侵略者を演じさせるように、日本の軍人を動かし、満州国を建国させたということ。
そして、ソ連を解放者として演じようとしたこと。
ここに、ヒューマニズムのメシア性が明らかになる。
ヒューマニストは、メシアになろうとする。
しかし、それは、嘘に塗り固められたメシアである。
インマヌエル・カントの理想は、虚構の中にしか存在しない。
「人間だけでやれる」と考えると、無理やり誰かに罪を犯させ、それに責任をなすりつけるしかないのである。
日本がその汚れ役をやらされた。
ソ連軍が戦勝記念日に自国民にあてたメッセージにおいて、
「侵略者は、2つある。西のドイツ、東の日本だ」と述べた。
そして、戦後の世界体制は、その悪の枢軸に対する正義の連合国という構図に基づいて運営されてきた。
われわれは、桃太郎の鬼役にされたのである。
しかし、戦後、ソ連がハンガリー動乱、アフガン侵略を通じて、単に侵略国の一つに過ぎないことが暴露された。
桃太郎が実は鬼だったことが明らかにされた。
そして、日本がかえってアジアの解放のために戦ったことが見直されつつある。
戦後を作ってきた偽桃太郎のバカ話が、崩れようとしている。
アメリカも、911、イラク戦争、アフガン戦争を通じて、偽桃太郎であると暴露された。
戦後の体制を支えた世界観、つまり、インマヌエル・カントのヒューマニズムに対する否定が起きつつある。
進化論も完全に理論的にあり得ないことがわかった。
新しい世界秩序を支える新しい世界観が必要になっている。
偽桃太郎が完全に潰された後に何がやって来るのか。
「人間だけでやろう」というシステムが破壊された後に何が来るのか。
「聖書に帰れ」である。
聖書の世界観に立つ、真の世界体制しか残されていない。
だからこそ、20世紀にヴァン・ティルが現れ、ラッシュドゥーニーが現れたのだ。
バベルの塔の崩壊後を見据えて、神がこれらの人々をあらかじめ用意してくださった。
イエス・キリストを王とする世界体制が始まる。
2014年3月12日
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