プルトニウムが漏出した場合大変危険な理由


やっとプルトニウムの調査をするらしい。

遅い。まったく遅い。

なぜならば、この物質は半減期が長く、体内から排出しずらいので、毒性がきわめて高いからだ。


プルトニウムの微細粉末は、鉛の約2倍の比重の、重金属です。

圧力容器の爆発か、核爆発でない限り、はるか遠く(100キロ圏)には飛散しない。

ただし飛散区域は、不規則で予測が難しい大気の流れと気流の強さによります。このため、一概には到達距離が言えない。

4号炉の圧力容器が爆発したチェルノブイリ(評価で危険度7と最大)では、方向によっては100Km圏以上にも、微量ですが飛んでいます。
http://archive.mag2.com/0000048497/20110316210231000.html

飛ぶだけではなく、食物連鎖や雨とかで拡散も考えられる。だから、プルトニウムが漏れている場合、200qの退避範囲を主張する学者もいるとのこと。

プルトニウムが出すアルファ線は質量が大きく、正電荷を帯びているため、水中では通常短い距離「1mm未満」しか進みません。紙一枚でもアルファ線を止めることができる。プルトニウムが1m離れたところにあっても、影響は低い。

しかし、それが体内に入った場合、1ミクロンの粒でも、肺に吸い込み肺の組織に付着した場合大変なことになります。

被ばく量は距離の2乗に反比例するので、距離が1000mm分の1になれば、放射線の被爆量は1mのところにあったときの1兆倍になります。

症状:
【1.急性】
(1)食品等に付着した500ミリグラム(0.5グラム)を万一飲めば、消化器系が「急性被曝」を起こし、数日から数週間後内に、生命が危険になる。(注)ごく微量でも傷に付着すると排出されず、長期間体内に留まります。

(2)100ミリグラム(0.1グラム)を、大気から吸うと肺浮腫を起こし、1日から10日のうちに危険になる。

(3)20ミリグラム(0.02グラム)を、微細粉末として大気から吸うと繊維腫を起し、約1ヶ月以内に死亡する。肺には長く留まるためです。

【2.慢性】
上記より少ない場合は、「慢性がん腫」の影響があります。肺に付着したものが、リンパ節と、肺から酸素を運ぶ血液を通じ、骨と肝臓に沈着するためです。これが排出されにくく、体内での放射性の半減期が長い。骨で20年、肝臓で50年とされます。

一般化すれば、

・1マイクログラム(100万分1グラム)の沈着で、がんになるリスクが1%増え(危険はほとんどない)、

・10マイクログラムで、20〜30%のリスクが上昇し、

・100マイクログラム(1万分の1グラム:0.1ミリグラム)で、肺がんの発生率が大きく高まります。

毒性が強いと言われる理由は、臓器から排出されにくいという性質からです。放射性の毒そのものは、他の核物質やラジウム等と同程度とされます。
http://archive.mag2.com/0000048497/20110316210231000.html

0.1ミリグラム程度は広く東北・関東に広がる可能性は否定できないでしょう。

となれば、がんがこれら全域で飛躍的に高まるおそれがあると思います。

 

 

2011年3月28日

 

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