再建主義を採用する以外に活路はない
このサイトをずっとフォローしてこられた方はわかると思うが、今、世間でわかりつつある問題点は、ここで10数年も前に取り上げていたものである。
米国では、今、グローバリスト対ナショナリストの戦いが、ヒラリーとトランプの戦いの基本にあると常識化しているし、トランプの演説を通して「グローバリストが米国民と関係なく政治をやっている」ということも明らかになった。
馬淵元大使を通じて、日本人の間においても明らかになりつつある。
ミレニアムはこのような構図を当初から描いてきた。
それゆえ、ある意味において預言者として活動してきたと言える。
しかし、われわれから見れば、まだまだ世間の問題意識は低すぎる。
1987年に米国で『聖書法綱要』を購入し、再建主義の存在を知る前、大学時代においてすでに、神は私に問題意識を与えてくださった。
それは、「社会を導くためのクリスチャン的な社会理論は何か」である。
私は「律法が鍵だ」と考えていた。
人間の頭で作ったものを土台にしても失敗する。神の啓示に頼ればいい。
律法は廃棄されていないのだから、そこに神の御心が含まれているはずだ。
私はこのように考えて律法研究を開始した。
しかし、よい参考書がなかった。
神学校に入り、アメリカでクリスチャンキャンプに参加した際に立ち寄った長老教会のブックストアで上記の本を購入。
神の法に関して卒論を書くときに読んでびっくりした。
まさに私が求めていた「神の法に基づく社会理論」が記されていたからだ。
「私が問題意識を持つ前に、同じ考えの人がいたのか」と驚いた。
ディスペンセーショナリズムを通じて切り捨てられた神の法を復活させる運動を、神が開始されたのだ。
偶然ではありえない。導きがあった。
同じ時期にたまたま上記の本を読んでいた3人が集まって読書会を開いた。
そこで、著者であるラッシュドゥーニーのポスト・ミレに触れて、終末論も完全に変えた。
読書会を開いていた87年から90年にかけて、再建主義に関する重要な書物が次々と出版された。
その中に、後にReformed Theological Seminaryの校長を務めたレイ・サットンの『That You May Prosper』があった。
ここに契約の5条件が確立された。
http://www.millnm.net/millnm/covenant.html
これで、ヴァン・ティルの前提主義、ラッシュドゥーニー及びグレッグ・バーンセンの神法主義、統治主義、ポスト・ミレ、レイ・サットンの契約主義と、再建主義の5条件がそろった。
http://www.millnm.net/millnm/5points.html
あれは、まさに神が次の時代を切り拓くための道具を備えられた時期だと言える。
そして、まだFVに汚染されていなかった三鷹教会に出席していた私とT先生は、S牧師とともに、この新しい運動が日本においてまさに誕生するところを目撃したのである。
この運動の画期的な点は、キリスト教を成熟した世界観にまで昇華したところにある。
世界のキリスト教は、宗教改革以降、イエズス会(タルムードユダヤ)の啓蒙主義とディスペンセーショナリズムの謀略により、牙を抜かれ、世界観として不完全なものになった。
そのため、カルヴァンやノックスのような社会運動が生まれなかった。
キリスト教はもっぱら教会の中に関する事柄に限定され、一般社会はノンクリスチャンが統治するものとの考えが主流になった。
しかし、その一般社会を担ったイルミナティが、現在の「混沌」を作り出し、諸国民が反旗を翻し始めた。
「このままだと、グローバリストのユダヤ人だけが豊かになり、われわれは仕事場を失い、移民の流入により国をめちゃくちゃにされてしまう」と。
ノンクリスチャンには任せられなくなったわけだ。
人々は「統治について聖書は何を言っているのだろう」と尋ねるだろう。
結局、この方面についてもっとも深く広く研究してきた再建主義に勝る立場は存在しない。
人々はラッシュドゥーニーの聖書法綱要を読み始めている。
トランプの参謀に、ロン・ポールが入れば、ラッシュドゥーニーの影響はかなり強くなるだろう。
もしトランプが従来のエスタブリッシュメントに属する共和党の政治家を参謀に立てるならば、人々は失望するだろう。
何も変化がないから。
新しいぶどう酒は新しい革袋に入れなければならない。
神は30年以上も前からこの時代がくることを想定しておられ、我々を準備しておられた。
福音派もリベラルもバルトも、もはや次の手はない。
再建主義を採用する以外に活路はない。
2016年11月18日
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