グローバリズムの行き詰まりとトランプの台頭
ゲイリー・ノースは、グローバリズムの起源が、セシル・ローズとロスチャイルドが作った円卓会議にあると認めている。
このグローバリストたちが求めているのは自由貿易ではなく、世界的な官僚機構である。
その一つとして作られたNAFTAに反対している。
TPPもこのようなグローバリストによる世界支配のためのシステムであるため、反対している。
そして、このグローバリストに対する抵抗として、トランプを代表とするポピュリストたちが登場したと述べている。
私は自由貿易主義者である。輸入製品に対する関税の引き下げを望む。私はいつも自由貿易主義者であった。それは1969年に私が「お関税率戦争リバタリアンスタイル」という論文を書いたときからである。しかし、私はNAFTAには反対した。と言うのも、 NAFTAは反自由貿易主義であるからである。NAFTAは、国家の主権を剥奪しようとする国際的な官僚機構の代用物であった。輸入製品に対する消費税の引き下げは、国家の主権を明け渡すほど魅力あるものでは無い。
オバマはこの交換の性質をよく理解している。彼はこれを元に戻すことのできない政治的遺産として実現しようとしている。オバマは今年、レーム・ダックとなった議会にこれを認めさせようとしている。(オバマのもとでTPPを推進してきた担当者である)ライアンは猫をかぶり、TPPについて語ろうとしない。
アメリカの有権者のほとんどは、このような降伏を望んでいない。ポピュリストたちもそれを全く望んでいない。彼らは、ついに有権者のブロックとなって再登場した。1908年以来、彼らは行方不明であった。これは国を動かしている旧体制ネットワークにとっては脅威である。彼らは第一次世界大戦後に生まれたときからずっと、クローバリストである。そのパイオニアとして、20世紀の最初の10年間に活躍したのがイギリスのインテリたち、すなわち「円卓ネットワーク」であった。彼らは1921年に外交問題評議会を設立した。これは円卓会議のアメリカ支部であった。
http://www.garynorth.com/public/15512.cfm
旧体制ネットワークは、 1912年の運命的な選挙以来投票所と無縁であったポピュリストたちによる投票行動の再開を憂慮している。1912年に3人の進歩主義者たちが大統領選を争った。すなわち、タフト大統領、テディ・ルーズベルト、ウィルソン教授である。ポピュリストたちは1912年に消えた。彼らは一般投票者の中に紛れ込み、二度と旧体制ネットワークを脅かす事はなかった。
現在、いかなる前触れもなく彼らは戻ってきた。旧体制ネットワークの人々は当惑している。・・・
反逆は始まったばかりである。次に景気後退が起これば、状況は、2008年9月のときよりもはるかに悪化するだろう。人々の怒りは巨大化するだろう。無数の人々の目に「権力層の政策では恒久的な繁栄は得られない」と映るに違いない。権力層は2009年に行った政策を繰り返すが、何事も約束通りに機能しないだろう。
本当の政治的な闘争はそこから始まるのである。
http://www.garynorth.com/public/15512.cfm
2016年8月6日
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