「神に幸せになっていただきたい」と願う者だけが繁栄する
教会成長学の問題は、「非契約的アプローチ」にある。
契約的アプローチとは、「契約の5条件にしたがって繁栄を得る方法」である。
非契約的アプローチとは、「契約の5条件にしたがわずに繁栄を得る方法」である。
(1)
契約の5条件は、
1.超越と内在
2.主従関係(階層秩序)
3.規範(神の法)
4.賞罰(祝福と呪い)
5.相続
である。
1.神を超越者(つまり絶対主)として認識し、内に聖霊が住まわれる存在になること。
天地創造が、超越者によるほぼ瞬間的な出来事であったという聖書の記述を認めない進化論者は、神を超越者として認識していないので、契約の民ではなく、それゆえ聖霊が住まわれない。
六日創造説を信じられないクリスチャンは契約外の人間である。
2.契約に加わった人々(クリスチャン)は、一つの組織体である教会に(地方教会だけではなく目に見えない普遍的教会=エクレシアにも)入ったのであるから、組織の秩序を重視しなければならない。
つまり、神が立てられた権威を尊重し、キリストを頭とする教会を形成する組織人としてふるまうべきである。
キリストの命令を聞かず、異端を信じ、それをはびこらせるような人間は、契約から追い出される。
3.契約の民は、神の法に従わなければならない。神の法とは、聖書に記されたすべての教えである。
4.神の法に従うか従わないかによって、祝福や呪いを受ける。
契約の民は、法を破っても、「悔い改めるならば」刑罰にあうことはない。キリストの身代わりの犠牲が適用されるからである。
神の法への従順さに応じて、祝福と呪いの度合いは変わる。
5.神を恐れる者は、子々孫々にわたって祝福が約束され、いずれ世界の支配者になる。
神の契約の目的は、神を恐れる民によって世界が完全に支配され、神の御心があらゆる場所において行われることにある。
そのために、神は御民に富と権力と名誉を与えようとしておられる。
(2)
教会成長学は、第1条件から第3条件までについて無頓着である。
http://www.millnm.net/qanda2/651CprAMQqu9k10731.htm
そのため、第4条件で呪いを受け、第5条件で相続に失敗する。
フラー神学校が世界の教会に対して影響力を持つようになってから、教会は聖書的な基準を失い、迷走している。
教会の成長は、神の主権、主従関係、神の法を条件とする。
この3つにおいて失敗するならば、滅亡する以外にはない。
しかし、教会成長学では「教会が成長することは神の御心です」と目的が第一で、契約の枠組みから離れてしまった。
目的至上主義という悪魔の罠に落ちてしまった。
たとえば、「教会に人が来るためには、罪とか裁きという言葉は人々の耳障りが悪いので使わないようにしよう」と。
神は、われわれを契約的に扱われるのである。
神の取り扱いの方法に沿わないことをいくらやっても徒労に終わる。
神の主権、主従関係、神の法。
これについて、一切の妥協を排除すべきである。
「教義でこだわるから、人々を遠ざけてしまうのだ。もっと寛容にならなければならない」というのが、今のトレンドである。
逆だ。
教義に徹底的にこだわれ。
それが、最短コースだ。「急がば回れ」!
聖書が教えていないような終末論を説くのをやめろ。
神学校を拡大したいならば、予定論や幼児洗礼を否定するグループからの生徒を受け入れるな。
「そんなことしたら、いつまでたっても、キリスト教はマイナーなグループのままですよ」というな。
教えに関して妥協することは、すべてを失うこと。
加入者の数を増やしたいなら、別にキリスト教をやる意味もない。
ビジネスをやって、金儲けしなさい。
われわれが目指すのは「神にとっての利益」である。
われわれが第一とすべきは「神の幸せ」である。
「神に幸せになっていただきたい」と願う者だけが、繁栄する。
2016年9月4日
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