欧米の科学者がなぜ無神論か?
「日本で科学が発達している理由はなんだ?神の存在をキリスト教国家よりも強く信じているイスラム国家で科学の発展が起きないのはなぜだ?もう一度言うがキリスト教国家であるアメリカでさえ科学者のほとんどは神を信じていない。」
日本で科学が発達しているのは、欧米の科学を受け入れてその前提である世界観も受け入れているからだよ。明治以降、日本人は、欧米の科学とその思想の優秀性を受け入れて学んできた。イスラム教国で科学の発展がないのは、合理性よりも非科学的な教典への執着のほうが強かったから。もう一度いうが、欧米で、前提としての世界観が否定されても、それに基づいて作られた科学的思考のパラダイムは崩れていないから科学的精神が続いているだけの話。無神論が本格的にあと千年も続けば、科学を維持することはできないだろう。
20世紀半ばにダーウィン進化論を大衆に広めるのに大きく貢献した人類学者で歴史学者のローレン・アイズリーは、近代科学がキリスト教から生まれたことを最もよく理解していた人々の一人である。彼は、このように述べた。
「実 験的手法は、人間の予想をはるかに越える成功を収めたが、その手法を生み出した信念は、キリスト教の神の性質から何がしかの恩恵を受けている。信仰とはほ とんど無縁であると言われている科学が、『宇宙は合理的に解釈できる』とする信仰に由来し、今日の科学がこの前提によって支えられているということは、確 かに、歴史の奇妙なパラドクスの一つである。」(Loren Eisely, Darwin's Century (Garden City, New York: Doubleday Anchor, [1958] 1961), p. 62. cited by Gary North 'Dominion Covenant'(Dominion Press), p.125)
2016年1月1日
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