神の国は強制ではなく合意に基づいて広がる


万物の法的所有権がクリスチャンにあるとすれば、では、クリスチャンは侵略戦争をして他国の領土を奪ったり、他人のものを横取りしてよいのか、と尋ねる人がいる。

違う。

あくまでもクリスチャンには、所有権があるが、それが実際上、他人のものである場合に、正式に代価を払って買い取るべきである。

なぜならば「神の国は合意に基づいて広がる」からである。

人が嫌がることをすべきではない。

クリスチャンは、人に愛され、好かれることによって支配を拡大しなければならない。

市場経済では、人に気に入られるものを作って、支配権を拡大する。

よりよく顧客に奉仕した会社が生き残る。

同じように、われわれは、人に気に入られるようにふるまって、支配権を拡大しなければならない。

この「人に気に入られる」というのは「こびへつらう」と同義ではない。

「真理と正義と誠実と愛」のゆえに「人に気に入られる」という意味である。

神の法を守ることによって、人々に敬愛されるようにならなければならない。

「目的は手段を正当化する」というのは、共産主義者の考え方である。

共産主義者は、「共産主義社会実現という目的のために、嘘、偽り、中傷、戦争、テロなんでもやっていいのだ」と考える。

これは悪魔の方法である。

クリスチャンの覇権拡大の方法は、倫理である。

なぜならば、神は契約において「神の法を守るときに、支配は拡大し、世代を経るごとに勢力が拡大する」と言われたからである。


そしてわたしは、あなたの子孫を空の星のように増し加え、あなたの子孫に、これらの国々をみな与えよう。こうして地のすべての国々は、あなたの子孫によって祝福される。
これはアブラハムがわたしの声に聞き従い、わたしの戒めと命令とおきてとおしえを守ったからである。」(創世記26・4-5)

共産主義者は、手段を選ばないので、失敗する。

神が祝福されないので、じり貧になる。

よく「世の中綺麗ごとではない」「神とビジネスは関係ない」と言われるが、世界でもっとも裕福な地域は、カルヴァン主義が支配した国である。

米英、ドイツをはじめとする欧米諸国は、カルヴァンの影響を濃厚に受けた。

逆に、何事もすべて占いで決定する中国人は、歴史のほとんどの期間を貧困の中で暮らしてきた。

商契約を守らない文化の人々は、いつまでたっても貧困である。

互いに裏切りに対して疑心暗鬼になって、効率のよい経済を運営できないからである。

繁栄したいなら、神の法を守り、倫理を尊重せよ。

急がば回れ。

 

 

2015年9月2日



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