1.
刺傷事件でアイドルを34回刺した犯人に対する聖書的な刑罰は、被害者による34回の刺傷である。
いのちにはいのちを与えなければならない。
目には目。歯には歯。手には手。足には足。
やけどにはやけど。傷には傷。打ち傷には打ち傷。
(出エジプト記21章23〜25節)
加害者は、加害の内容に応じた刑罰を受けなければならない。
コンビニで千円相当のものを盗んだら、最低でも千円を弁償しなければならない。
今の司法は、左翼思想によって頭が混乱しているので、被害者が不利益を被るような判決を下している。
加害者を守り、被害者を捨てることによって、社会は崩壊する。
なぜならば、法制度が善人を守らないからである。
善と悪の転倒が起きる。
この地上に悪が広がる。
地上に悪が広げれば、神は「この人々に地上を任せておくことはできない」と判断され、倒錯した裁判官や行政官を退けられる。
この善悪の転倒が社会全体に及んでいる場合には、その社会全体を崩壊に導かれる。
日本が他の国々と異なって、王朝交代が起こらなかったのは、おそらく自然災害が多いからだろう。
地震や津波、台風などに見舞われるたびに、反省することができる。
もし何も起こらず、反省するチャンスが乏しい場合、社会全体の堕落をとどめるものはあまりない。
そのため、神は異民族を強くし、侵略することを許される。
中国などは、頻繁に異民族による侵略を受けてきた。
王朝の寿命は短命であった。
2.
モーセの律法自体はイエス・キリストの死によって無効となったので,モーセの律法が現代人に適用されることはありませんが,モーセの律法を含む旧約聖書の本質に関しては,現代でも適用されます。
概ね正しいが、1つだけ間違いがある。
イエス・キリストの死によって無効になったのは律法自体ではなく、律法違反に伴う刑罰である。
なぜならばイエスご自身が、私は律法と預言者を廃棄するために来たのではないと言われたからである。
パウロは手紙の中で何度も「律法も言うように、・・・しなさい」と命令している。
また次のように述べた。
それでは、私たちは信仰によって律法を無効にすることになるのでしょうか。絶対にそんなことはありません。かえって、律法を確立することになるのです。(ローマ3・31)
信仰によって律法は確立される。
つまり「新約時代になったから律法は無効だ」と聖書は述べておらず、逆に、「新約時代になったから律法は確固とした掟となった」と述べている。
(1)対神関係
神に対してイエス・キリストが律法違反の責任をすべて取ってくださったので、われわれは、信仰によって、その責任をイエス・キリストにあって「完璧に果たした」。
イエスを信じる者は、けっして律法違反の責任を追及されることがない。
旧約時代において、動物犠牲では罪の責任は完全には帳消しにできなかったが、新約時代においては、イエス・キリストにおいて完全に帳消しになったので、律法は確立されたのである。
(2)対人関係
人への罪は、神に対する罪でもある。
そのため、人は、2つの対象―神と人―に謝罪をし、賠償しなければならない。
神に対する賠償はイエス・キリストにおいて完済しているが、人に対する賠償は残っている。
人と人の関係は、加害者が被害者に対して「加害の程度に応じて」賠償をしなければならない。つまり、目には目、歯には歯である。
被害者が傷害を受けた場合、加害者に対して同じ傷害を加えることができるが、金銭での賠償に代えることも可能である。
どちらを選択するかは、被害者にかかっている。
被害者が責任を追及せず、なかったことにすることも可能である。
ヨセフは、結婚後、同棲前にマリヤが身重になったが、不貞を責めず、律法に規定されている刑罰を要求しなかった。
つまり、律法が定めているのは「最高刑」なのである。
目をやられたら「最高でも」目をやることができる、と。
姦淫罪の最高刑は死刑であるが、ヨセフはそれを含めいっさいの刑罰を求めず「なかったことにしようとした」。
イエス・キリストの誕生は次のようであった。その母マリヤはヨセフの妻と決まっていたが、ふたりがまだいっしょにならないうちに、聖霊によって身重になったことがわかった。
夫のヨセフは正しい人であって、彼女をさらし者にはしたくなかったので、内密に去らせようと決めた。(マタイ1・18-19)
今回のアイドル刺傷事件では、被害者は加害者に重罰を求めていた。
聖書的に言えば、彼女は同じ回数だけ加害者に傷を負わせることができる。
もしくは、その損害に匹敵する金銭的な補償を求めることもできる。
禁固14年という判決はありえない。
その間、加害者は被害者に何も賠償しない。
被害者はただ「やられ損」になる。
このような司法制度の国は、法治国家とは言えない。
法治国家とは、遵法者が最大利益を得られる国である。
遵法者よりも違法者が保護されるような国はカオスである。
無政府状態にある。
現状が改善されるように祈ろう。