アメリカの国債はほとんどが米国人が所有している


アメリカは借金地獄で瀕死の重症だと言われている。

私もそう思っていた。

しかし、アメリカの国債保有者の内訳を見ると、なんとそのほとんどが米国人である。


Biggest Holders of US Government Debt − 2012年2月1日

これによると、「アメリカ連邦政府の借金」の保有トップ10は、

1.米国連邦準備銀行と、連邦政府内の税収資産運用機構  6兆3280億ドル
2.中国  1兆1320億ドル
3.米国内個人投資家・投資会社・投資グループ  1兆1070億ドル
4.日本  1兆380億ドル
5.アメリカの企業や公務員の年金運用団体  8422億ドル
6.投資信託  6535億ドル
7.州政府・郡政府・市政府などの税収資産運用  4844億ドル
8.イギリス  4294億ドル
9.米国の銀行や、個人・企業の預金を運用する団体  2845億ドル
10.保険会社の掛け金運用  2501億ドル
http://www.blogfromamerica.com/wp/?p=6186

だから、日本が借金で破綻しないのと同様に、アメリカも破綻しない。

アメリカは日本と同様に外国への借金の比率が低い国の一つになっている。

『12月7日(ブルームバーグ):ソブリン債危機に対する国家の脆弱(ぜいじゃく)性を左右する鍵は、誰が国債を保有しているかだ。

国際通貨基金(IMF)のエコノミストらが策定した新しい指数からこれが分かる。この指数は投資の逃げ足の速さ、つまり突然の資本流出に見舞われるリスクの高さを先進国間で比較した。

今月の研究報告書で発表されたこの指数は各国にゼロから100の点数を付ける。点数が高いほど、投資家による突然のボイコットに見舞われやすいことを意味する。自国の中央銀行が国債の100%を保有している国の点数はゼロ。政府と銀行を除いた海外投資家(保険会社やヘッジファンド)が100%を保有している国は100になる。

この指数は主要先進国24カ国を対象に2004−11年のソブリン債務42兆ドル(約3460兆円)相当の保有に基づいて算出した。

ギリシャの点数はまだ市場からの借り入れが可能だった09年10−12月(第4四半期)の時点で75。11年末時点の点数はスペインが39、イタリアは44だった。国債の大きな部分を自国銀行が保有しているため、比較的リスクが低いと報告書は分析した。

11年末の点数が25未満のオーストラリアと日本、スイス、米国は安全な資金調達源を持つ国と定義されている。ドイツは40だった。

なぜ一部の高債務国が市場からの圧力を免れるかという「なぞ」を、この指数が解明するとエコノミストらは指摘している。

例えば、日本の公的債務残高は国内総生産(GDP)の200%を超えているが国債の大半を国内勢が保有しているため資本逃避のリスクは低い。英国とドイツ、米国も同じような状況だという。』
http://ameblo.jp/hirohitorigoto/entry-11423163897.html

日本、スイス、米国は、世界の中でもっとも外国に依存していない国である。

国債が自国通貨建てなので、為替の影響を受けない。

外国の都合で逃げられるということもない。

よく日本が国債を売れば、大変なことになるという話があるが、日本は1兆380億ドルで上記トップ10の中で8.27%のシェアしか占めていない。

アメリカがデフォルトしそうだとか、日本が動けば大変なことになるとか、神話にすぎない。

 

 

2012年12月14日



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