このまま防戦一方でいいのだろうか
自分のいのちを救おうと思う者は、それを失い、わたしのために自分のいのちを失う者は、それを救うのです。(ルカ9・24)
USBスティック、SSDに使われているNAND型フラッシュメモリを発明したのは日本人である。
この発明によって記憶装置がコンパクトになった。ノーベル賞クラスの業績であるにもかかわらず、発明者は会社から冷遇され追い出された。
私は、日本の先輩後輩の縦社会が組織を硬直化させる傾向があると考えている。
縦社会では、上下のラインしか目に入らなくなり、水平方向に目が行きにくくなる。
このような人間関係に支配されると、組織は自己目的化しやすい。
省益のためなら日本の経済がどうなってもかまわないと考える今の財務省のように。
今の日本のままだと、社会全体が硬直化し、時代を先取りするような有能な人材が埋没するか、外国に逃げる。
日産や東芝の凋落がなぜ起きたのか。
原因はいろいろあるだろうが、一つは、縦社会なのではないだろうか。
もし本当に組織が生き残ろうと思うならば、「既存の秩序を破壊するような人間」を疎んじてはならない。
破壊のための破壊ではなく、建設的な破壊を行うような人材を宝として扱うべきだ。
自分の命を救おうとすれば、それを失うのである。
バベルの塔を築いた人々は「散らないようにしよう」と言った。
そのうちに彼らは言うようになった。「さあ、われわれは町を建て、頂が天に届く塔を建て、名をあげよう。われわれが全地に散らされるといけないから。」(創世記11・4)
つまり、自己保身である。
自己保身は、自殺と同義である。
神の命令は「地を満たせ」である。
「集まる」のではなく「散れ」である。
新しい土地を開拓することなくして、神の文化命令は達成できない。
現状に甘んじるのではなく、常に上を目指し、新しいことに挑戦すべきである。
守る人は、守れない。
攻める人だけが、守ることができる。
危険を恐れる人は、危険にさらされる。
日本人が挑戦することを忘れてしまったので、中国が台頭している。
このまま防戦一方でいいのだろうか。
2019年2月15日
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