元ソ連KGBトマス・シューマンが解説する国家転覆の手法 Part1 2


この講義の中で、シューマン(ユーリー・ベズメノフ)は、「宗教」を転覆を行う分野の第一に挙げている。

宗教を転覆させるには、「別の教義を浸透させる」という。

その教義はどのような単純なものでも、「次第にその宗教を崩壊させ、ついにはもともとの目的を見失わせ、人々の関心を別の対象に向ける」という。

転覆の第1段階「士気の喪失」は15〜20年かかる。

それは、1世代を教育するのにかかる年月である。

「私に1世代を与えよ。そうすれば国を変えてみせる」と、レーニンは述べた。

明らかに団塊の世代は左翼に狙い撃ちされた。

この世代になってから官僚の売国が激しい。

だいたいこの世代の人は、日本を悪く見る。

日教組の教員のもとで学び、朝日ジャーナルを読み、学園紛争を体験したのだから当然である。

われわれの世代(昭和30年代初期生まれ)は、学園紛争が終わった後に高校や大学に進学した。

私の場合は、1年早く生まれていても、紛争の残り火の中に放り込まれただろう。

団塊の世代は、日本に対する左翼の破壊転覆活動に扇動された世代である。

すでに述べたように「転覆の第1段階「士気の喪失」は15〜20年かかる」のであるから、日本はこの世代において「士気を喪失」したのだ。

キリスト教の「士気の喪失」もこの時期に起こったに違いない。

実際、団塊以降の牧師たちの「相対主義への傾斜」は著しい。

われわれの父親の世代は、戦前の教育を受け、道徳的にも学問的にも、まだ秩序意識が残っていた。

カルヴァンら、宗教改革者から学び、その余韻が残っている。

しかし、団塊以降は、フラー神学校のバルト主義、文化相対主義の影響を濃厚に受けており、宗教改革の影響は極端に弱くなった。

思想的な背骨がない教職者が多い。

音楽も、ビートルズやロックがはやり始めた時期と重なり、青春時代にイルミナティの影響を濃厚に受けた。

団塊の世代は主にフォークだが、われわれの世代からはロックである。

だから、アナーキーという点からすると、われわれの世代以降のほうが団塊よりも強い。

トマス・シューマンによると、転覆活動が成立するには「受け手」がいなければならない。

受け手に強固な思想や意志がある場合、転覆工作は困難である。

しかし、受け手の側において抵抗する力がなければ、転覆工作は簡単に進む。

団塊以降の世代は、士気と自信を奪われているので、非常に危うい状況にあると言える。

シューマンは講義の結びとして「転覆を防ぐには、物理的な環境は無意味である。抵抗するための確固とした信念が必要だ」と述べた。

イルミナティの世界政府に取り込まれないためには、われわれの側にしっかりとした信仰の基盤がなければならない。

その意味において、ヴァン・ティルの前提主義、つまり、徹底した聖書信仰が必要である。

また、聖書の法(セオノミー)に基づいて、諸問題に関して明確な意見を各自が持つ必要がある。

つまり、再建主義によって理論武装する以外には、キリスト教はもとより、日本という国も生き残ることができない。

キリスト教について、そして、日本という国の存在意義について、しっかりとした意見を形成できるために、ミレニアムのミニストリが神によって備えられていると考える。

 

 

2015年11月23日



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